丹沢山塊は最高峰の蛭ヶ岳や、中心部である丹沢山、人気の塔ノ岳や大山など多くの山頂を持ち、広大な山塊には多くの珍しい植物が自生しています。
神奈川県立丹沢大山自然公園や丹沢大山国定公園に指定されている丹沢には、丹沢にしか自生していない植物から環境省や神奈川県で絶滅危惧種に指定されている植物も存在しており、登山者憧れの山野草で溢れています。しかし丹沢は他の山域と比べて、花の情報を他の人と共有しない風習があり、どんな花が自生するのか情報が少ない山でもあります。
丹沢で出会った植物を一覧として紹介します。丹沢の植物は基本的に自生しており、植栽はほとんど存在しません。広い丹沢では、西丹沢にしか存在しなかったり局所的に存在する植物も多いです。
サガミジョウロウホトトギスは丹沢にしか自生しない希少な植物です。タンザワウマノスズクサは丹沢の名前が付く植物です。サンショウバラは箱根周辺にしか自生せず、丹沢では西丹沢の不老山で見かけることができます。
ウチョウランは丹沢ではかなり数を減らしてしまいましたが、それでも毎年見かけることができる希少な植物です。着生植物であるカヤランは、頭上を探すと見つけられますが、雨の後は地面に落ちていることがあります。
他の山域では、ギンランよりもササバギンランの方が見かける頻度が高いが、丹沢ではギンランの方がよく見かけます。
光合成をしない植物は、毎年同じ場所に姿を出す個体もいれば、毎年違う場所に姿を見せる個体もいます。
フクジュソウは完全に植栽ですが、群落を形成しています。宮ヶ瀬湖の近くにある鳥屋と呼ばれる地区で見られます。
ムカゴネコノメソウは丹沢ではかなりの数が存在しています。他県では珍しい植物です。
エビネは花色によって別称が存在します。ヤブエビネは萼片と側花弁が緑色で唇弁が白色、アカエビネは萼片と花弁が暗い赤褐色で舌弁です。