タンザワウマノスズクサ

丹沢山塊で採取された個体を標本としたのが、「タンザワ」と名前が付けられた由来のウマノスズクサです。以前はオオバウマノスズクサの変種と分類されていましたが、現在は1つの種に認められています。オオバウマノスズクサとの大きな違いは、花の先端にある舷部の茶色い模様が異なります。またタンザワウマノスズクサは、葉の裏面中央を縦に通っている太い葉脈に開出毛があります。

花弁が無く、花被が癒合した筒状花を春に咲かせます。ウマノスズクサは、花の球形の部分が馬の首に掛けるような鈴に似ています。しかしタンザワウマノスズクサは、球形の部分が目立たないため、鈴に似ていません。

同属異種は海外に自生地を持っていますが、この変種は日本の固有種になり、主に丹沢山塊などの関東にのみ自生しています。

基本情報

和名:漢字
丹沢馬の鈴草
学名
以前:Aristolochia kaempferi Will. var. tanzawana Kigawa
現在:Aristolochia tanzawana (Kigawa) Watanabe-Toma et Ohi-Toma
分類:目
ウマノスズクサ目 Aristolochiales
分類:科
ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae
分類:属
ウマノスズクサ属 Aristolochia
分類:種
タンザワウマノスズクサ A. tanzawana
花期
4~6月
分布
関東(茨城県)~東海地方(愛知県)
分布地
丹沢, 筑波山, 静岡県(引佐町渋川)
その他

詳細情報

丹沢の大室山(5月29日)
花や葉に毛が生えています。

花の先端にあるひらひらの部分を舷部(げんぶ)と呼び、舷部の幅は約2.5cmあります。花の縦の長さは約3.5cmです。萼筒の上部にある内壁には豹紋があり、舷部の内側には太い放射状の縞模様があります。葉は卵円形をしています。

中国名は、丹沢马兜铃です。他の樹木の枝などに絡み付く多年生ツル植物です。花はオオバウマノスズクサと非常によく似ており、分布域が重なっている場所では自然交雑が起こるなど、見た目だけによる同定は難しいです。

姿が似ているウマノスズクサ属

アリマウマノスズクサ
アリマウマノスズクサ
ウマノスズクサ
ウマノスズクサ
他の品種と比べると、花の形が大きく違っています。アリマウマノスズクサのアリマの名前は有馬温泉の近くで発見されたことが由来です。

オオバウマノスズクサ

オオバウマノスズクサです。葉の裏にある太い葉脈に毛がないのが分かります。