ヤマシャクヤク
ヤマシャクヤクとは、シャクヤクに全体の姿が似ており、山野草であることが名前の由来になっています。準絶滅危惧種になっています。
茎頂に白色の花を1輪咲かせる多年草で、開花すると僅か2~3日で散ります。花は一重で花弁は6枚前後あります。一重や八重など多くの園芸品種があるシャクヤクとは花の印象が大きく異なります。2~5本ある雌しべの周りには無数の雄しべが囲んでいます。葯は黄色で花糸の根元は赤紫色を帯びています。
茎の高さは約30~40cmあり、葉は3~4個互生し、2回3出複葉です。倒卵形の小葉は縁にぎざぎざはありません。秋になると実が弾け、赤色と黒色の種子をむき出しにします。
山林において、ヤマシャクヤクは鹿が好んで食べない植物の1つであり、食害は多くありません。

基本情報

和名:漢字
山芍薬
学名
Paeonia japonica (Makino) Miyabe et Takeda
分類:目
ユキノシタ目 Saxifragales
分類:科
ボタン科 Paeoniaceae
分類:属
ボタン属 Paeonia
分類:種
ヤマシャクヤク P. japonica
花期
4~6月
赤リスト
環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
分布
沖縄を除く全国
分布地
その他

詳細情報

開花してから散るまでの日数が僅かであるため、必ず綺麗に咲いている個体を見るには、標高差がある群生地を訪れるのがおすすめです。標高や地域によって花期が異なります。
5月15日
個体ごとの見頃は僅かな期間です。
ヤマシャクヤク
雌しべは熟す前のバナナの果実に似ています。
雌しべの数が3本
雌しべの数が4本
ヤマシャクヤク
雄しべは、開花する前は中央に集まっており、開花するにつれて外側へ広がっていきます。花糸のグラデーションや、花を構成するそれぞれのコントラストが特徴的です。
5月8日(丹沢)
花期は、遠くからでも認識できます。