登山をしない親や配偶者といった家族から、登山をすることに反対されたり禁止令が出てしまうことは、よくあります。相手が登山好きなら一緒に登ることもできます。登山に興味ないなら、単独またはグループで登らせてほしい。それが叶わない登山禁止が発令された時の解除方法を考えていきます。まずは、なぜ禁止されたのか原因を知ることが大事です。

私の場合は、登山を始めようという時に登山を猛烈に反対されてしまいました。原因は次の通りです。①私が登山未経験である。②反対する家族は登山経験がなく、登山はとても危険(滑落)という先入観がある。③私の登山デビューの計画が、行ったことのない北アルプスで、単独で、山小屋泊だった。

登山を反対されながらも、強引に登山をしてしまったのですが、現在は自由に登山することができています。そのために、反対する相手を一緒に北アルプスの各山々に連れていき、一人で計画と実行が安全にできることを証明したのと、相手を登山好きにしました。

家族とは否定するものではなく、どちらかというと妥協したり許容しあうものだと個人的に思っています。しかし登山禁止という相手から否定されたことを、そのまま受け入れる許容は耐え難いアイデンティティの喪失に感じる人もいると思います。相手に意見を変えてもらうためには、こちらが変わるか証明するかしないといけません。

家族を観光地になっている低山へ連れていく

高尾山
六甲山

家族が登山をせず、登山を禁止されることはよくあります。テレビのニュースで登山者の滑落死や遭難、行方不明が度々放送されれば、登山は危険極まりないと思ってしまう人もいます。登山経験がなければ尚更先入観が強くなります。

家族も一緒に登山をしてくれるなら、登山が無謀な行為ではないと気づいてもらえます。しかし登山が嫌いな人もいます。そんな時は、高尾山や六甲山といった観光地でもある低山へ家族を連れ出します。山では登山をメインにするのではなく、観光がメインです。花見や遠足、デートなど山へ家族を連れ出す理由は色々あります。山の魅力や、観光客が沢山いて危険ではないことを知ってもらう接待が大事です。

家族登山とツアー登山

北アルプスの燕岳
難易度の低い赤城山
ツアー登山

家族が低山への観光をきっかけに山に一緒に付き添ってくれるようであれば、万歳です。単独の登山が危険だと考えている家族の場合は、一緒に登山することで登山許可がでることもあります。登山計画を綿密にし、相手に上手くプレゼンできれば単独登山の許可が得られやすくなります。または旅行会社の登山ツアーに一緒に参加するのもありです。

一緒に登る山の難易度を少しずつ上げていき、どんな山が危険で、どんな山が安全なのか、多くの老若男女が一般登山道を歩いていることを実際に認識してもらいます。雪山やバリエーションルートを歩いて死亡しているニュースを見て、登山全般が危険と認識してしまうことがあります。

北アルプスの燕岳に家族を連れていくと、登山反対が登山賛成になるケースがあります。燕岳が中学生の学校登山先であるくらい安全で、山頂の絶景を見たら、登山に対する考えはポジティブに変わるかもしれません。

ハイキングから始めて次第に登山へ

尾瀬
車山高原

しかし山への理解が一切得られない場合は、尾瀬や車山高原といった湿原や高原へ一緒にハイキングするのも手です。登山は危険でもハイキングならそこまで危険ではないと考える人がいます。壮大な自然でのハイキングをきっかけに登山好きになることもあります。またハイキングと登山の定義は人によって曖昧なので、ハイキングが許可されれば、徐々に登山要素が強くなる場所へ行くことも許可してもえます。

ギブアンドテイク

どうしても登山への理解が得られない場合は、強引に出かけてしまうのも手です。最初は近場の山に半日の日程で、運動目的で出かけます。帰宅後の家族サービスや育児も忘れてはいけません。自分が好きな登山をする代わりに、相手にも自由な時間を作ってあげることも必要です。時には、相手のやりたいことに付き合います。家族を放置して自分勝手な行為をしていると思われると、登山禁止令は永久になってしまいます。

次第に外出時間を長くして、日帰り登山へ移行していきます。どこに行っているのか、相手に分かるようにしておくことと、必ず無事故で帰ってくることです。服も汚さないくらいの気持ちが大事です。互いに迷惑を掛け合うのが家族という考えもあれば、好き勝手なことやって、家族に迷惑かけるなという考えの人もいます。

「自分は何か(自由時間や登山が)不要だから、相手にもそれを与えない」という思考の持ち主が家族にいた場合、無視して良いと思います。毒家族に従うと不幸になります。

お小遣いの範囲内での登山

テント伯で宿泊費の節約
無料の避難小屋に宿泊

登山とはお金がいくらあっても足りないくらい、底なし沼のスポーツです。それ故に、無駄遣いすることも、費用削減することもできます。お金がかかるから登山を反対されるのであれば、自分のお小遣いの範囲内で道具や旅費を工面するしかありません。さもなければ、反対する家族を登山の沼に引き込むしかありません。