ナンバンギセルとは、イネ科の単子葉植物に寄生して栄養を得ている一年草の寄生植物です。葉っぱがないため葉緑素を持たず、光合成をしていません。煙管の形をしている事から、ナンバンギセルと言う名前になっています。花冠は筒型で、唇形になっています。浅く5つに裂けた花冠裂片の縁は全縁です。萼の先端は鋭くとがり、紅紫色の筋があります。花冠裂片の先が反り返っていて、より大きな個体は同属別種のオオナンバンギセルです。
和名:漢字
南蛮煙管
学名
Aeginetia indica L.
分類:目
シソ目 Lamiales
分類:科
ハマウツボ科 Orobanchaceae
分類:属
ナンバンギセル属 Aeginetia
分類:種
ナンバンギセル A. indica
花期
7~10月です。7~8月に花が咲く事が多いです。
分布
全国
その他
寄生する植物はイネ科の単子葉植物
中国語では「野菰」と呼ばれています。ナンバンギセルが分類されるハマウツボ科に属する植物の多くが、寄生植物になっています。
開花 9月19日(神代植物公園 植物多様性センター)
イネ科の植物の他に、ミョウガやギボウシ、ユッカなどにも寄生します。雑草に寄生する場合は生物的除草剤として働き、陸稲などの作物に寄生する場合は害草として見なされます。
煙管に似ています。
5裂した花冠裂片
花の中
「万葉集」
道の辺の尾花が下の思ひ草今さらさらに何をか思はむ作者不明のこの和歌で詠まれている「思ひ草」はナンバンギセルであろうと言われています。「万葉集」に限らず、「新古今和歌集」や「金葉和歌集」などでナンバンギセルが「思ひ草」として読まれている和歌は幾つもあります。
道の辺の尾花が下の思ひ草今さらさらに何をか思はむ作者不明のこの和歌で詠まれている「思ひ草」はナンバンギセルであろうと言われています。「万葉集」に限らず、「新古今和歌集」や「金葉和歌集」などでナンバンギセルが「思ひ草」として読まれている和歌は幾つもあります。
咲き始め
花後