タシロランとは、植物学者の田代善太郎によって発見された事が名前の由来であり、光合成をしない腐生植物です。全体的に乳白色であり、次第に褐色を帯びてきます。たまに薄いピンク色の個体が発見されます。背丈は高く、最大50cm程になる個体もいます。ラン特有の唇弁には紅紫色の斑点があり、縁は微細な鋸歯状になっています。子房(果実)は米粒のようで、花と一緒に見るとイカの形をしています。開花から、結実・種子散布までの期間は他のラン科植物よりも短いです。
和名:漢字
田代蘭
学名
Epipogium roseum (D.Don) Lindl.
分類:目
キジカクシ目 Asparagales
分類:科
ラン科 Orchidaceae
分類:属
トラキチラン属 Epipogium
分類:種
タシロラン E. roseum (D.Don) Lindl.
花期
6月下旬~7月初旬
分布
関東~九州
その他
準絶滅危惧種
共生菌はヒトヨタケ科
共生菌はヒトヨタケ科
中国では「虎舌兰」と呼ばれています。兰はラン(蘭)の事です。台湾では「泛亞上鬚蘭(高士佛上鬚蘭)」と呼ばれています。
最初はシャクジョウソウに似ています。
6月22日
地上に姿を現わしてから、約2週間後には開花と種子散布を済ませて地上から消えてしまいます。
腐生植物であるタシロランは、根系に菌根を形成しています。その菌糸は周囲にある特定の樹木の根から養分をもらって共生して生きています。腐生植物(菌従属栄養植物)は単体で生きる事は出来ず、このようにどこでも育つわけではないので、移植が極めて困難です。
7月11日(舞岡公園)
7月2日 種子散布済
7月2日(真鶴半島)
同じラン科トラキチラン属の植物として、トラキチラン、アオキランがあります。