サガミラン
サガミランとは、かつてサガミランモドキと呼ばれていました。もともと別の植物をサガミランと呼んでおり、その植物に似ているためサガミランモドキと名付けられました。その後、サガミランは実はマヤランだと言う事が分かり、サガミランと言う植物はなくなりました。現在、サガミランモドキをサガミランと呼ぶ事が多いです。
マヤランの白花種として認識される事がありますが、遺伝的には別種です。マヤランと同じ場所で同じ時期に開花している事があります。
光合成をしない腐生植物のため、葉はありません。絶滅危惧ⅠB類になっており、日本の固有種で主に関東だけに自生します。

基本情報

和名:漢字
相模蘭
学名
Cymbidium aberrans
分類:目
キジカクシ目 Asparagales
分類:科
ラン科 Orchidaceae
分類:属
シュンラン属 Cymbidium
分類:種
サガミラン C. aberrans
花期
6~10月
赤リスト
環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠB類(EN)
神奈川県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
分布
関東と徳島県
分布地
その他
共生菌はロウタケ科のキノコの菌

詳細情報

実はマヤランだったサガミランは相模(サガミ)の地域で発見されて名付けられていますが、マヤランは神戸市の摩耶山(まやさん)で発見されて名付けられています。現在のマヤランではないサガミランは、相模の地域がある神奈川県では絶滅危惧II類(VU)になっています。
多くの自生地では、7月下旬が見頃になります。
開花 9月19日(神代植物公園 水生植物園)
開花 8月8日(生田緑地)
腐生植物であるサガミランは、根系に菌根を形成して、キノコなどの菌糸と特異的に共生関係にあります。その菌糸は周囲にある特定の樹木の根から養分をもらって共生して生きています。腐生植物(菌従属栄養植物)は単体で生きる事は出来ず、このようにどこでも育つわけではないので、移植が極めて困難です。
秋になって花茎が顔を出した個体
夏に咲いた花後の個体が多いです。
サガミランは夏に咲いた後、秋に再び咲く事があります。夏に花を咲かせた花茎は黒くなって枯れますが、秋になると別の花茎が伸びてきて、花を咲かせます。必ず2度咲かせるわけではありません。