スズカカンアオイとは、鈴鹿山脈が産地であることが名前の由来になっているカンアオイで、日本固有種の多年草です。3枚ある長三角形の萼裂片は萼筒より長くて、個体によっては萼裂片が反り返ったり、中央が縦に凹んでいることがあります。萼筒頸部にくびれはありません。葉は卵形や卵状楕円形をしており、葉脈に沿った凹みは顕著ではありません。
萼筒内壁の内面にある縦の隆起線は約9~12本あり、横の隆起線は3~5本程です。花色は暗紫色や茶褐色であることが多いですが、素心も存在します。口環は隆起しています。雄蕊は12個。花柱は6個あります。
山地の林内に生え、草丈は5~10cm程です。
和名:漢字
鈴鹿寒葵
学名
Asarum rigescens F.Maek. var. brachypodion
分類:目
コショウ目 Piperales
分類:科
ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae
分類:属
カンアオイ属 Asarum
分類:種
スズカカンアオイ A. rigescens F.Maek. var. brachypodion
花期
2~4月
分布
本州中部(静岡県, 愛知県, 岐阜県, 三重県)
分布地
鈴鹿山脈
その他
花弁は退化しており、花弁に見えるのは萼裂片です。萼裂片の表面には短毛が密生しています。花の基部には苞があります。
口環は萼裂片と同色の個体
萼筒の内部
藤原岳自然科学館
3月11日(鈴鹿山脈)
葉に光沢あります。
葉の模様は雲紋に無数の白い斑点が入ったり、白い斑点のみや亀甲模様など様々あります。葉の裏面は緑色で無毛です。