シナノショウキラン

シナノショウキランとは、信濃で発見されたことが名前の由来になっている菌従属栄養植物で、長野県や岐阜県の山地に分布する日本固有種です。他のショウキラン属の植物と同様に光合成をせず、クリーム色の花が種の特徴です。草丈は10~25cmあります。2001年に新種として発表されました。

湿った樹林下で、強い日差しを好まない場所に自生しています。

花は上向きに咲き、距は前面に突き出しています。唇弁の縁は滑らかで、袋状の唇弁を覆う側萼片の内側や唇弁の先端には小さな紅紫色の斑点があります。背萼片と側萼片は平開し、平行脈のような模様があります。

基本情報

和名:漢字
信濃鐘馗蘭
学名
Yoania flava K.Inoue et T.Yukawa
分類:目
キジカクシ目 Asparagales
分類:科
ラン科 Orchidaceae
分類:属
ショウキラン属 Yoania
分類:種
シナノショウキラン Y. flava
花期
6~7月
赤リスト
環境省カテゴリ:絶滅危惧ⅠB類(EN)
長野県:絶滅危惧ⅠB類(EN)
分布
長野県, 岐阜県
分布地
木曽谷
その他

詳細情報

シナノショウキラン
シナノショウキラン
花は基部にいくほど白っぽく、端にいくほど濃い淡黄色になります。
シナノショウキラン
腐生植物(菌従属栄養植物)であるため葉は退化しており、光合成をしない代わりに土壌中にいる菌根菌から栄養を奪って暮らしています。葉緑素はありません。
シナノショウキラン
シナノショウキラン
シナノショウキラン
全体の後ろ姿
シナノショウキラン
花の横
シナノショウキラン
花の真上
シナノショウキラン
シナノショウキラン
ポリネーターのハエ
花は芳香があり、ハエなどのポリネーターによって受粉を助けてもらっています。
シナノショウキラン

ショウキラン属の植物

キバナノショウキラン
キバナノショウキラン
ショウキラン
ショウキラン
上記2種類のほかに、八ヶ岳に自生するタテシナショウキランや霧ヶ峰などに自生するシロバナショウキランが存在します。