アユタヤにあるワット・マハタートとは、アユタヤ王朝の時、1765年から2年間の間にビルマ軍の侵略を受け、廃墟と化した寺院です。菩提樹の根に取り込まれた仏頭がこの遺跡の代名詞になっています。
1369年~70年の2代ラーメスアン王が建てたという説と、1370~88年の3代ボロムラーチャー1世が建てたという説がある13世紀の重要な寺院です。
1956年の修復の際、塔の跡から数々の黄金仏や宝飾品などが発見され、チャオ・サン・プラヤー国立博物館に展示されています。遺跡には仏像の胴体の欠片を集めて修復し展示されていますが、その多くが頭部がありません。

基本情報

別称
Wat Mahathat, วัดมหาธาตุ
住所
Naresuan Rd, Tha Wasukri, Phra Nakhon Si Ayutthaya District, Phra Nakhon Si Ayutthaya , Thailand
アクセス
アユタヤ旧市街から徒歩17分。
バンコクからの日帰りツアーに参加。
営業時間
8:00~18:00, ライトアップ:19:00~21:00
料金
入場料:50バーツ
観光シーズン
10~2月(乾季かつ冷季)
観光時間
30分
その他
観光手段は自転車レンタルまたはトゥクトゥクがお勧めです。

遺跡

ワット・マハータートと呼ばれる事もあります。
アユタヤツアーでは必ず訪れる遺跡です。
ツアー利用でアユタヤ観光する場合、バンコク発が多く、渋滞を避けるために朝6:00~7:00に出発する事が一般的なようです。朝食は事前に用意してツアーバス内で食べることになります。
アユタヤで有名な仏頭
観光パンフレットに載る程観光客に人気の仏頭はビルマ軍による攻撃によって切り取り放置したものです。仏像の頭部が、長い年月の間に菩提樹の根に取り込まれてしまいました。
当時の仏像の頭部は金箔が貼られていたようで、切り取られた仏頭の多くが軍によって持ち去られてしまいました。
菩提樹はバニヤンの木(Banyan Tree)の事でガジュマルの一種です。
ワット・マハタートを含めたアユタヤ王朝の遺跡群は1991年に文化遺産として世界遺産に登録されています。
色が白い箇所は化粧漆喰が施されています。
かつては高さ44mあったとされる中心の仏塔です。
1633年の修復時、高さは50mまでになりました。
中央の仏塔の上部がソンタム王の時代(1611~1628年)に朽ちて崩れ、1633年にプラーサートトーン王によって修復されました。その時、高さは44mまで高くなりましたが最終的には50mまでになりました。ボーロマコート王の時代(1733~1758年)に再度修復され、中心の仏塔に4つの柱列(ポルチコ)が付け加えられました。その後でビルマの攻撃されて破壊されます。
頭を持ち去られた仏像
頭部が残った仏像
遺跡は昔の攻撃による破壊だけでなく、現在は経年劣化による破壊も激しい状況です。主な原因は雨や日光、塩類、植物の侵食、生物の食害です。
特に心配されるのは漆喰でできた綺麗なレリーフです。漆喰に含まれた有機物を昆虫か何かの生物によって食べられています。
1956年、タイ政府の文部省芸術局は仏塔跡地の掘削調査を開始しました。既に墓泥棒が地下10mまで掘られていましたが、地下は17mまであり、数々の黄金仏や宝飾品などを発見されました。チャオ・サン・プラヤー国立博物館に展示されています。
斜めに傾いています。