セツブンソウ
セツブンソウとは、節分の時期になると花を咲かせることから節分草の名前になった、小さな春先の植物(スプリング・エフェメラル)です。落葉広葉樹林の林床に生える多年草で、日本固有種です。
背丈は5~15cmで、花弁のように見える白い咢片は大抵5枚ですが、枚数に多様性があります。本当の花弁は退化し、Y字に裂けており先端が黄色い蜜線に変化しています。花弁の数も個体によって差があります。その内側の紫黒色が雄しべで、一番中心にある赤紫色が雌しべです。

基本情報

和名:漢字
節分草
学名
Shibateranthis pinnatifida
分類:目
キンポウゲ目 Ranunculales
分類:科
キンポウゲ科 Ranunculaceae
分類:属
セツブンソウ属 Eranthis
分類:種
セツブンソウ E. pinnatifida
花期
2~3月
赤リスト
環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
神奈川県:指定なし
分布
本州の関東地方以西
分布地
野川公園, 片倉城跡公園
荻野運動公園野草園, 大船フラワーセンター, 浄妙寺, 横浜市こども植物園
その他

詳細情報

野川公園(2月20日見頃過ぎ)
スプリング・エフェメラルの1つです。
スプリング・エフェメラルとは、春先に花を咲かせ、春が本格的になる頃には花は消えて葉っぱのみになる植物を言います。一年の中で一番最初に花を咲かせる開花リレーの先頭者であり、その儚さから「春の妖精」と呼ばれます。
白い咢片の枚数は一般的に5枚ですが、4枚や10枚だったりと差があります。開花してからの見頃は長くて2週間ほどとなります。
属名「Eranthis」は、ラテン語で「er(春) + anthos(花)」という意味があり、「春の花」を差します。種小名の「pinnatifida」は「羽状分裂の」の意味で、総苞片状の葉に由来します。