フクジュソウ

フクジュソウとは、春を告げるスプリング・エフェメラルとして知られている多年草で、早春に黄色い花を咲かせます。江戸時代に「福告ぐ草」と呼ばれるようになり、福寿草となったのが名前の由来です。開花時期の草丈は数cmですが、その後30cm程まで伸びます。

日本には4種類のフクジュソウが自生しており、エダウチフクジュソウやミチノクフクジュソウ、キタミフクジュソウ、シコクフクジュソウが存在します。秩父紅福寿草はキタミフクジュソウに含まれます。

日当たりの良い山の斜面や草地に自生しています。花は径3~4cmあり、日光があると花が開き、日光がなくなると花を閉じますが、花期後半は曇天でも開いたままです。花弁は10~30個あります。根茎は短く肥厚します。別名として元日草や朔日草があります。

基本情報

和名:漢字
福寿草
学名
エダウチフクジュソウ:Adonis ramosa
ミチノクフクジュソウ:Adonis multiflora
キタミフクジュソウ:Adonis amurensis
シコクフクジュソウ:Adonis shikokuensis
分類:目
キンポウゲ目 Ranunculales
分類:科
キンポウゲ科 Ranunculaceae
分類:属
フクジュソウ属 Adonis
分類:種
フクジュソウ A. ramosa
花期
2~4月
赤リスト
環境省カテゴリ:なし
東京都:絶滅危惧IA類(CR)
神奈川県:絶滅危惧II類(VU)
分布
北海道~九州
分布地
鈴鹿山脈
その他

シコクフクジュソウ

シコクフクジュソウの花
Adonis shikokuensis
シコクフクジュソウの葉
葉の裏に毛がありません。

シコクフクジュソウの見分け方として、全草が無毛であり、茎が中空です。主な自生地は四国や九州ですが、鈴鹿山脈にも存在しています。

シコクフクジュソウの花
シコクフクジュソウの葉
3月11日(鈴鹿山脈)

エダウチフクジュソウ

エダウチフクジュソウの花
Adonis ramosa
エダウチフクジュソウの葉
葉の裏や茎に毛があります。

エダウチフクジュソウの見分け方として、萼が花弁より長いか同長で、茎の中央に髄が詰まっており中空ではありません。葉や茎が有毛です。単にフクジュソウと言った場合、エダウチフクジュソウを指す場合があります。自生地はとても広く、北海道から九州あります。

エダウチフクジュソウ
エダウチフクジュソウの花
3月7日(丹沢)
エダウチフクジュソウの花
エダウチフクジュソウ
エダウチフクジュソウ
植栽

フクジュソウの育て方

フクジュソウの花
3月12日(鈴鹿山脈)
福寿草
福寿草と節分草
福寿草と節分草

植え替えは秋に実施します。12月頃に芽を出し、早春に開花します。夏には地上部が枯れてなくなります。水やりは土の表面が乾きはじめたら、植物に直接かからないように水を与えます。地上部が枯れた後も水やりは必要です。凍結するような冬は、暖かい日に水やりをします。

フクジュソウ