西丹沢ビジターセンター

今回の登山の舞台は西丹沢です。犬越路から檜洞丸北尾根を通って檜洞丸へ登山します。犬越路も檜洞丸も何度か訪れたことがあるのですが、檜洞丸北尾根は歩いたことがありませんでした。また、今の時期はオノエランやハコネラン、クモキリソウ、キバナノショウキランキヨスミウツボなどの山野草が丹沢のどこかで咲いています。他の山を含めてオノエランだけが出会ったことがないので、こちらも探していきます。

まずは西丹沢ビジターセンターへ始発のバスで向かいました。帰りはどんなに急いでも午後5時のバス、無理をせず最終の7時のバス、どちらかに乗ります。下山経路は特に決めていません。個人的には使い慣れてるツツジ新道や石棚山の方ではなく、歩いたことのないヤタ尾根から犬越路隧道、舗装道路を駆け抜けてみたい気持ちもあります。

アカショウマ

今日は他の山に行こうかとても迷いました。オノエランは時期的に遅いのは分かっており、西丹沢ならまだ間に合うかもしれないと淡い期待をして訪れました。

イワタバコの葉と水色の渓流は初夏の丹沢の景色です。丹沢を歩き続けて数年が経過し、東丹沢はどこに何の植物があるのか微々たる知識を得ることが出来ましたが、西丹沢は全く分からないのが現状です。植物探しをしながらも、最終バスに乗り遅れることが出来ないことを頭の片隅に置いておきます。

サワハコベ

西丹沢は水が多く、何度も渡渉する登山コースが幾つも存在します。今回もストックを使って沢を渡ります。何とか靴の中が浸水せずに済みました。登山でストックは基本的に使いませんが、渡渉と怪我した時のために必ず持ち歩いています。

登山道から寄り道した場所にある名もなき滝です。ヤマビルがいない地域のため、寄り道しても足元を気にせずに済むのは、精神的に楽です。

犬越路で休憩をしたら檜洞丸北尾根を進みます。汗ばむ初夏で、遅い時間まで明るいため、ようやく歩くことの出来た尾根です。

青空と白い雲、そして逆光で黒い樹木の枝。

ここからがお楽しみの鎖場が連続で登場します。意外とすれ違う登山者は多いように感じました。行きのバスはガラガラで満席になりませんでした。車で来た人が多いようですが、今の時期は丹沢ではなく、八ヶ岳やアルプスが混雑してそうです。翌日も晴れなので、テント泊や小屋泊のチャンスですし。

鎖場

鎖場

ミヤマカラマツ

右下を見下ろすと犬越路隧道がある富士見橋が見えました。あそこから下山するのも良いと思っていましたが、結構遠そうです。西丹沢ビジターセンターから随分遠くまで来たのだと実感しました。雪がすっかり解けた富士山が見えていました。

大室山と加入道山が大きく鎮座していました。

ノギラン

今日一番の展望はこちらです。木々を額縁にする構図を好むというか、構図の癖が出ています。手前に幾つも連なる山々が丹沢の深さを改めて認識します。

ヤタ尾根との分岐点でベンチを発見したので、休憩にします。

バイケイソウ

バイケイソウが咲き始めていました。

檜洞丸と彫られた木道を進みます。山頂まではもうすぐですね。

山頂が見えてきました。ここまで小笄、大笄、熊笹ノ峰と3つのピークを踏破しましたが、山頂の標識はありませんでした。

山ハートと彫られた木道と富士山がコラボした景色です。

檜洞丸

標高1,601mある檜洞丸の山頂に到着しました。怪我なく下山して、登山完了となります。

こちらは下山で見かけたサラサドウダンです。

こちらは幾つも見かけた中で、一番大きかったギンリョウソウです。群生もしていました。

ナツエビネ

ここのナツエビネは有名みたいですが、咲いている時じゃないと気が付かない場所のように思います。ちなみに高尾山や箱根湿性花園でもナツエビネは見れますが、ここと違って植栽です。見るならできるだけ天然物を見たいと思ってしまいます。今年はシロテンマ見れるだろうか等々、今年一年の花スケジュールどうしようかと思案しています。

オノエラン

最後に、今日見たかったオノエランです。初めましての花ですが、やっぱり訪れるのが遅かったです。撮影した全ての植物を載せてはいませんが、見つけられた植物、見つけられなかった植物、載せなかった植物、また訪れて会いたい山野草と景色があった山旅でした。

日程表