水晶岳や鷲羽岳を目指しながらライチョウ探しをする旅 3日目
おはようございます。朝ごはんは5:00からですが、外が少しずつ明るくなってきたので起床しました。
今日は黒部源流の谷沿いルートを通り、コバイケイソウの群生地の巻き道を通って宿泊先の鏡平山荘を目指します。頂に立つ山は弓折岳です。
鏡平山荘は側にある逆さ槍ヶ岳が水面に映る鏡池が有名です。初日に鏡池を訪れた時は雲で槍ヶ岳が隠れていたので、今度は逆さ槍が池に映った写真を撮影したいものです。
日の出は野口五郎岳や烏帽子岳がある方向から拝めそうです。少し早めに朝食が食べられそうなので小屋に戻る事にします。食事は2巡目までありましたが、水晶小屋は収容可能人数が少ないため食事待ちの行列は出来ませんでした。
朝食は美味しかったのですが、特色はありませんでした。常念小屋で食べた事ある甘露煮の魚は甘く柔らかく骨まで食べられます。色んな小屋で出されてそうです。おしんこ系の具材はお皿に載せるだけです。
小屋の人は早起きして調理すると何時に起床すれば良いのかってなるので、仕方がないのかもしれません。夕食は小屋で食べるけれど朝食は自炊の登山者もいました。
お味噌汁は具が多くて美味しかったです。
食事中に朝日が顔を出し始めました。食べ終わって小屋の外へ出ます。昨日は沈む夕日を見れなかったので、日の出はせめて見たかった。旅はもう後半に入るのだとしみじみしました。
朝日が山を染めていきます。雲が一切なく、左端には槍ヶ岳が見え、右側の一番奥には笠ヶ岳が薄っすら見えています。空の虹色のようなコントラストはこの時間帯しか見れないと思うと贅沢な景色でした。
槍ヶ岳
荷物整理も終わりリュックを背負って小屋の外に出ると、小屋にヘリコプターが接近してました。ヘリの運搬は早くて来月との事なので、何だろうと思ったら巡視ヘリでした。
ハイテンションになった小屋の人がみんな外へ出てきてヘリに手を振っていたので、元気をもらってしまいました。今回の旅のベスト写真は、こちらになります。
そういえば水晶小屋のTシャツを着ていると、小屋の人でなくても仕事を手伝ってもらうと冗談で言ってたのを思い出しました。私は買った瞬間、さっそく水晶小屋のTシャツを着ています。
それでは下山を開始します。黒部源流を目指してまずは歩きます。
小屋に泊まった登山者の話では、これから行く岩苔乗越で雷鳥を見かけたようです。今回3人から別々に岩苔乗越での目撃情報を手に入れたので、おそらく雷鳥が岩苔乗越に住んでいると思います。
雲ノ平山荘が見えます。雲ノ平へ向かうルート上にある祖父岳ではオコジョの目撃情報が幾つかありました。今回通らないのですが、オコジョがそこに住んでいそうですね。
右に水晶岳、左に薬師岳。薬師岳にもいつか行ってみたいですね。北アルプスってどれだけ山があるのやら。
水晶岳の山頂の側を荷揚げのヘリが飛んでました。今日は荷揚げ用のヘリが何度も行ったり来たりしています。
ワリモ北分岐に到着し、少し下れば岩苔乗越です。祖父岳と黒部源流の谷沿いの分岐があります。
雷鳥を探しながら岩苔乗越へ降りてくると砂利の所に雷鳥のような石のような何かを発見しました。近づくと鳥の鳴き声が聞こえます。
石だとしたら変わった模様だと思ったら雷鳥の雌でした。お腹の膨らみが気になってよく見てみると、雛が隠れていました。
4匹の雛がお腹から出てきました。こんなに近くで見れるとは思っていませんでした。登山する度に当たり前のように雷鳥やオコジョ、カモシカ、熊などに必ず遭遇する人がいますが、私は全く出会えません。
燕岳やら常念岳やら五竜岳やら登っても雷鳥に出会えなかったし、ガスって雷鳥が出やすい環境でも出会えませんでした。
1か月ほど前に、中央アルプスで北アルプスから飛んできたとみられる雷鳥の親と、中央アルプスで孵化した雛が発見されたそうです。1969年を最後に雷鳥の目撃例がなく、中央アルプスでは絶滅したと考えられていました。
7月下旬、孵化した雛は10月に親離れをするそうで、厳冬期を自分の力で生き抜かないといけないんですね。
雷鳥を含めた地上に営巣する鳥は擬傷行動するそうで、親鳥が傷を負って飛べないでいるかのような動作する事で、敵の注意を引いて雛を守ります。
雷鳥の天敵は愛くるしいオコジョ。どっちも見てみたい♪
黒部の雪解け水が川を形成し、その川が水場になっています。う~ん、地上の川より雲泥の差が出る程水質が綺麗だと理解はできます。ただ、あまり飲みたくないかもしれません。
三俣蓮華岳が見えてきました。鷲羽岳に登らず、その底を歩くのは楽です。標高を上げていく登りは時間も体力も奪っていきます。それがない分、遠くまで歩けそうです。
チングルマが咲き始めていました。チングルマの咲き始めを見るのは初めてかもしれません。白い花びらが咲き、ピンク色の穂になり、草紅葉をする。1つの花に季節を通した展開があり、一番好きな花です。
ムシトリスミレが咲いていました。今日登る予定の弓折岳は花の百名山であり、その理由がこのムシトリスミレが咲いているからです。残念な事に弓折岳ではこの花を見つけられませんでした。
ムシトリスミレはハエトリソウやモウセンゴケと同じ食虫植物です。食虫植物の個性的な姿はいつみても魅力的で癒されます。
このルートは紅葉の時期がオススメとテレビの登山番組で放送されていたように記憶してます。鷲羽岳の山頂を通るルートと被っているためか人は少ないようです。
谷間で日当たりが少ないのか雪が残っています。雪の下を黒部源流の雪解け水が流れていました。
雲ノ平と三俣山荘の分岐点にもなっている徒渉点を過ぎると三俣山荘に向かって登りが始まります。黒部源流の石碑の近くにあったチングルマは穂に変化していました。
迷子小屋と呼んでいる三俣山荘では休憩しない予定です。昨日ここで迷子になった同行者は恥ずかしくて立ち寄りたくないとの事です。
ヨツバシオガマがこんなにくっ付き合って咲いているのは珍しい。単体よりこれくらいボリュームがあると、いつも以上に綺麗だと思います。
今まで水晶小屋からずっと平坦な道か下りだけですが、やっと登りになります。
後ろを振り返ると手前に鷲羽岳、左奥にワリモ岳です。
三俣山荘ではなく、そのテント場で水を汲み、お菓子休憩をしたら出発します。
水晶岳から鷲羽岳まで雲がなく視界良好なので何度も振り返ってしまいます。次はいつ再び登れる事でしょうか。
鷲羽岳の山頂。
ワリモ岳の山頂。
水晶岳の山頂。
どれも似て非なる山頂の形をしているのだと今頃になって思います。
三俣峠を目指して登って行きます。右上に三俣蓮華岳が見えるので、すぐ到着します。
昨日双六岳から歩いてきた山の稜線を横から見る機会がなかったのですが、なだらかで歩きやすかったのが分かります。
三俣峠に来たら、登らずに左の巻き道を歩きます。
登山をしていると、ついつい稜線があるコースを歩きたくなってしまいます。しかし、コースが違えば見える景色も異なるので、稜線だけが素晴らしい訳じゃない事を教えてくれる巻き道コースでした。
コバイケイソウの群落です。密度だけでなく、どこまでも遠くまで続くこの群落は、ここに来た意味を伝えていました。
標高を下げながらトラバースになった道を進み、双六岳の真下の位置まで来ると、登りが始まります。ここを登りきれば双六岳山頂と双六小屋への分岐点へたどり着きます。。
水晶岳がとても遠くに見えます。こんなに歩いておきながらまだ午前中です。
分岐点まで来ました。後は双六小屋まですぐです。
正午になる前だったのか、外のベンチは空いていました。昼食メニューは五目あんかけラーメン、カレーライス、うどん、カルビ丼などがありました。
カルビ丼を頼んだら、驚き桃の木山椒の木。どんぶりの容器に少なめのご飯と少なめのお肉です。ご飯が1膳もない感じ。非常にひもじくなる量で、1000円でした。非常に残念無念です。味がどうのこうのの前に量が大問題の暗(案)件。黒歴史に認定です。あんかけラーメンの量は普通でした。
お腹と背中がくっ付くのを耐えながら、弓折岳へ向かいます。弓折乗越までは行きと同じルートです。
一昨日見たシャクナゲの花は開花が更に進んでいました。
テガタチドリが1輪咲いていました。ハクサンチドリと違って複数で咲いているのをまだ見た事ありません。午前中に見た黒部源流でのヨツバシオガマのような集まりがあったら、きっと心奪われるかもしれません。
行きはどれがどの山だか分からずに歩いていましたが、帰りはちゃんと識別できています。そうするとただの山の風景が身近な景色に印象が変わります。
花見平を通り過ぎます。
鏡平山荘が見えてきました。今日は山荘でアイスクリーム乗せのかき氷を食べるご褒美目標があるので、待ちきれません。
弓折乗越に到着したら、弓折岳までは初めて歩くルートになります。笠ヶ岳へ行くコースになっています。新穂高温泉から1泊2日で笠ヶ岳に行く場合は笠新道をピストンしますが、2泊3日で行く場合は鏡平山荘に泊まって、2日目にこの道を通って笠ヶ岳へ目指すのが定番になっています。
朝は槍ヶ岳に雲は一切なかったのですが、午後はこんなに雲がまとわりついてます。鏡池からの逆さ槍は今日は見れない気がしてきました。
弓折岳へのルートの良いポイントは、稜線であるがゆえの見晴らしの良さです。特に笠ヶ岳への目線がそんなに低くなく、かつ間近で見れます。たぶん西鎌尾根の方が笠ヶ岳を見る角度は良いと思います。
標高2,592mの弓折岳の山頂に到着しました。あえて弓折岳を目指す人はほぼいないと思います。誰も人が来ないので貸切です。
雪渓のスケートリンクの上でトリプルアクセルの真似事をしながら休憩タイムです。登山靴だけど、平らなリンクではないけれど、滑ろうと思えば滑れます。
ムシトリスミレは見つかりませんでしたが、クロユリは咲いていました。初めてクロユリを見たのは、実は登山を始める前で、クラブツーリズムの千畳敷カールに60分滞在するツアーでした。山には地上では見れない植物がある事をその時知ったのでした。
いつか千畳敷カールの上にある木曽駒ヶ岳山頂へ行ってみたいです。
弓折乗越まで戻り、登山道を下って行けば鏡平山荘に到着です。宿泊の受付を澄まして部屋に荷物を置けば、今日の旅は終了です。体はリュックから解放され自由になりました。
かき氷を買いに行くと、なんとアイスクリームのトッピングが売り切れになっていました。一昨日はまだ在庫があったのに残念。カルビ丼と異なり、残念無念まではいきませんでした。思い出したら、お腹と背中がくっ付いたまま離れないままでした。
容器からはみ出るくらいのかき氷は冷たくて甘くて美味しいですね。かき氷を食べてる人のテーブルには、氷がこぼれて、溶けて水たまりができてました。
夕食はこんな感じです。美味しいけれど、双六小屋の天ぷらや水晶小屋の具が特大のカレーには完敗しています。またこの小屋の夕食を食べようとは思わない感じです。他の山小屋と比べたら、良い方なのかもしれませんが、双六小屋と水晶小屋の夕飯が最強・無敵でした。
初日に鏡平山荘の夕食を食べてたら、夕飯に冷麺がでるなんて珍しい!って思ったかもしれませんが、双六小屋で冷麺がでているし、冷麺がでるインパクトを打ち消すくらい天ぷらが衝撃的で美味でした。
食後は鏡池に行きます。槍ヶ岳が顔を出しましたが、池には綺麗には映りませんでした。
夕焼けに染まりながらも槍は隠れてしまいます。明日の朝に期待です。
同じ宿泊者から、今日の星空は特別で槍ヶ岳の方にどうのこうのと話を聞いていたのですが、何だっけ?素人の私には普段との違いが分かりませんでしたが、星は綺麗でした。槍ヶ岳は雲の中なのか映りませんでした。
夜中に鏡池の方へ行ったのですが、当然誰もいないし真っ暗でめちゃくちゃ怖かったです。水がある場所っで真夜中は恐ろしい。ホラー映画で水に関する演出が記憶に蘇ります。
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