涸沢カールの紅葉を初心者ルートで目指すテント泊 3日目
夜明け前に起床し、涸沢ヒュッテで朝食です。随時入れ替え制なので待たずに食べられました。随時入れ替え制の良い所は時間制と異なり席の回転が速いため、朝日や夕陽を見逃さないで済む事ですね。
朝食のお味は山小屋の中では良い方だと思いますが、ご飯と味噌汁以外が冷たいのは昨日と同じです。
涸沢小屋と涸沢ヒュッテ、どちらの食事がより美味しいかと言ったら涸沢ヒュッテです。他の人からも同じ声が聞こえました。
私にとって山小屋の食事は登山での数少ない楽しみの1つであり、どの山小屋の食事がより美味しいかは気になるところでした。
食後、涸沢ヒュッテのテラスでモルゲンロート(朝焼け)を待っていると、今日はガスの影響が少なく見る事が出来ました。モルゲンロートを観るなら涸沢ヒュッテの方が良いアングルで観賞できます。朝食の回転も速いです。
涸沢岳が綺麗に染まっています。涸沢カールの代名詞でもあるモルゲンロートが終わる頃にはガスが発生したりガスが消えたりを繰り返していました。十分に景色を堪能した後はテントを折り畳み撤収します。
今日の夜から台風が北側を通過するようですが、今はまだ天気が良いです。上高地へは初心者は通らないパノラマコースで帰る事にしました。今日は土曜日で3連休初日なので、行きに通った横尾経由の初心者ルートは涸沢カールへ向かう登山者で途切れる事のない芋洗いの列ができている事でしょう。
(展望を求め、人混みを避け、パノラマコースを通ったばかりに、まさかあんな事になるとは...)
パノラマコースはトラバース(斜面を横断)コースとなっていました。足を踏み外したら滑落します。登山道は細く、すれ違う事が難しいですがパノラマコースの終わりまでにすれ違ったのは20人位でしょうか。それ程マイナールートでした。
パノラマコースと呼ばれるだけあって、涸沢ヒュッテから観るよりも壮大な涸沢カールを拝む事が出来ます。何度も立ち止まっては写真撮影していたせいか、口の空いたミニリュックに入れたカメラが小走りした反動で外へ飛び出し、崖の下に落ちてしまいました。
やってしまいました。せっかくのモルゲンロートの写真が、紅葉の写真が、全て崖の下です。幸いにも5m位落下しただけで、カメラまで崖を降りて行けそうと判断しました。
パンパンに膨れ上がったテント入りの55Lのリュックとミニリュックを通路に降ろすと体は身軽、気分は岩場のお猿さんに変身です。崖下のルートを慎重に選びながらカメラを取りに行き、奪還出来ました。
こちらが奪還したカメラで撮影したパノラマコースから観た涸沢カールです。ここじゃないと撮れない魅力が詰まってました。
パノラマコースからは槍ヶ岳の穂先が見えました。左側の一番奥にちょびっと映ってます。この先にある屏風の耳からはもっと槍ヶ岳が見えます。
トラバースはずっと続き、狭い道も落ち葉で隠れ、滑りやすくなっています。鎖や紐が補助として取り付けられていますが、個人的には岩を掴んだ方が安心して通過できました。
ストックはしまっておかないと危険です。3点支持で這いつくばって登ったり下ったりします。
一番怖かった場所は撮影してしてませんが、急な岩棚で出来たかなり狭い登山道があります。ロープは役に立たず、掴む場所がほとんどないため手足と膝を使って登りました。
背負っているリュックが太りすぎてすぐ脇の岩壁にぶつかり体を崖へ押しやろうとしていました。こんなにリュックが憎らしいと感じる事はトラバースでしかないのですが、その中でも1番憎かったです。
パノラマコースは涸沢カールから上高地への下山道として使用される事が多いのですが、上高地から涸沢カールへ向かう場合、この岩棚を下る事になり、太った55Lのリュックではきっと通過出来なかったと思います。特に後ろ向きに下りるのが大の不得意で初心者丸出しの私にとってはです。
屏風の耳が見えてきました。
恐怖の時間(他の人からしたら緊張の時間?)を過ごした後はルンゼ(岩溝)を通過し、暫く進むと尾根に到着します。台風接近の影響か強風が吹き付けています。
ルートが3つ又に分かれている屏風のコルに到着しました。ここから往復40分程で屏風の耳へ行けますが、残念ながら穂高連峰や槍ヶ岳はガスの中なので展望は望めません。またカメラの落下や難所の通過で時間をかけているため、このまま上高地(新村橋)の方へ下山する事にしました。
先程の尾根からは難しい場所はないため安心して進めます。貸し切り状態で紅葉を楽しみながら下山できます。
次第に森の中へ入っていきます。森の中ってことは岩場のトラバースと遭遇せずに済むので、思わず緊張も解け安心して進めます。
奥又白谷河原にお昼前に到着しました。随分時間に遅れていますが、その可能性を考えて上高地発のバスは16:15なので時間に追われる必要はなさそうです。小雨が降ったりやんだりの繰り返しで雨合羽を着ようか迷います。
ここで休憩し、持参した黒糖パンで軽食タイムにしました。
1ヵ所だけ分かりにくい3つ又のルート分岐がありました。涸沢カールへ行くルートと中畠新道へ行くルートの目印ははっきり書かれていたが、上高地へいくルートの目印は消えかかっており戸惑いました。
雨が強くなり雨合羽を上だけ来ていましたが、歩きやすい登山道のため、折りたたみ傘を差しながら下山します。遭難碑ケルンを通過し歩き続けると、ハイキングコースのような緩やかな道に変わっていきます。そうすると登山口までは目前です。
奥又白谷登山口に到着。ここから右へ車道を歩きます。左へ行っても上高地へは帰れません。道標がないので間違えないように注意です。
見えてきた新村橋を渡れば、行きに通った徳沢と横尾の間のルートに合流します。ここからは槍ヶ岳や涸沢カールから下山して来た人やこれから横尾に宿泊する人とすれ違い、抜きつ抜かれつつ歩きます。
徳沢に到着です。この頃には雨は止んでいました。人がいるとやっぱり安心感があります。パノラマコースは人が少なくて自然を満喫出来る分、初めて通るルートだっただけに不安も大きかったです。初めて涸沢カールに来たのなら横尾経由のルートの往復をおススメしたいと思いました。by初めて涸沢カールに来た初級登山者
帰り道は行き見かけなかった猿が大勢出没していました。ハイキングコースのど真ん中にいたので、おばさま方が怖がって通行をためらっています。人間に餌付けされていないため、ちょっかい出さなければ被害はないため気にせず通過します。
何匹の猿を見つけられるでしょうか?子連れの猿は近寄ることなかれです。少なくともこの画面の中に9匹はいますね。
河童橋近くにある森のリゾート小梨で入浴して疲れと臭いを落としました。
河童橋に到着し、穂高連峰を眺めます。奥穂高岳に登る計画を立てるまでは気にしていませんでしたが、目の前に見えるのが岳沢経由で前穂高岳へ行くルートなんですね。山に登ると、それに対して色々調べるため知識が増えていきます。
上高地バスターミナルで以前テレビで紹介されていた半熟卵入のカレーパンを頬張ります。時間通りにバスに乗り込み無事に帰宅出来ました。3連休初日の土曜のため渋滞皆無。
2日目
登山の旅
海外の旅
国内の旅