ワダソウ

ワダソウとは、長野県の和田峠で発見されたことが名前の由来になっている多年草です。花は白い花弁が5枚あり、赤い葯が付いた雄蕊が10本あります。花柱は3個、萼片は5個です。草丈は10~20cm程で、低い山地や丘陵地に生育しています。

上部にある4枚の葉は広卵形で2対していますが、接近しているため輪生状に見えます。それ以外の下部の葉は長披針形で対生です。花弁は倒卵形で先は凹みます。花柄や萼片の背面には軟毛があります。茎にも2列の短毛が存在します。主根は紡錘状に肥厚し、細い枝根があります。

類似植物の比較としては、1個体に1つの花を咲かせないワチガイソウ及びヒゲネワチガイソウと違って、ワダソウは1~5個の花が付きます。

基本情報

和名:漢字
和田草
学名
Pseudostellaria heterophylla (Miq.) Pax
分類:目
ナデシコ目 Caryophyllales
分類:科
ナデシコ科 Caryophyllaceae
分類:属
ワチガイソウ属 Pseudostellaria
分類:種
ワダソウ P. heterophylla
花期
3~6月
赤リスト
環境省カテゴリ:なし
東京都:絶滅危惧ⅠB類(EN)
神奈川県:絶滅危惧ⅠB類(EN)
分布
岩手県以南~九州北部
分布地
和田峠
その他

詳細情報

ワダソウ

1株に沢山の花を咲かせるワダソウです。茎の下部の葉腋には花弁のない閉鎖花が存在し、自家受粉もします。果実は卵球形の蒴果で5裂します。茎は枝分かれせず、茎の頂部にやや長い花柄を複数伸ばし、その数だけその先に開放花を付けます。

ワダソウの花
4月
ワダソウ

花の径は約1cm、萼片の長さは0.6~1cm、上部の葉の長さは2~6cm、下部の葉の長さは3~6cmです。