ミヤマアケボノソウ

ミヤマアケボノソウとは、暗紫色の花を茎頂に1~10個を散房状に咲かせ、5つに深く裂けた花冠裂片には濃紫色の7脈と斑点がある高山植物です。草丈は10~30cmあり、夏に開花する日本固有種の多年草です。高山帯の明るく湿った草地や岩礫地に生育しています。花冠の斑点を曙の空の星に例え、深い山に自生することが名前の由来になっています。

茎には4稜があり、直立します。葉は上部で対生し、下部では互生します。根出葉は楕円形または広卵形で、長い柄があります。花冠裂片は披針形で先端は尾状に尖り、基部には約2mmの毛に覆われた蜜腺溝が2個あります。卵形の茎葉は有柄ですが短いです。

コマガタケアケボノソウとも呼ばれています。北海道を産地とする、花冠裂片の広いエゾミヤマアケボノソウとは別種扱いされる場合もありますが、同一種と見解されることが多いです。

基本情報

和名:漢字
深山曙草
学名
Swertia perennis L. subsp. cuspidata (Maxim.) H.Hara
分類:目
リンドウ目 Gentianales
分類:科
リンドウ科 Gentianaceae
分類:属
センブリ属 Swertia
分類:種
ミヤマアケボノソウ S. perennis
花期
8~9月
分布
大雪山系, 夕張山脈, 日高山脈, 早池峰山, 八ヶ岳, 日本アルプス
分布地
早池峰山, 白馬岳
その他

詳細情報

ミヤマアケボノソウの花
ミヤマアケボノソウ
散房状の総状花序

南アルプスや中央アルプス, 北アルプスなどの登山道脇で、他の植物と一緒に自生しています。東北では早池峰山が唯一の自生地となっています。

ミヤマアケボノソウの蕾
ミヤマアケボノソウ
白馬岳(8月28日)