シマテンナンショウとは、緑色の仏炎苞の中から、糸状に長い紫色の付属体が伸びる多年草です。伊豆諸島に分布する日本固有種です。葉身が鳥足状に分裂した葉を2個付け、小葉は7~15枚あり先端は尖ります。草丈は20~50cm程です。
小さい個体は雄株で、大型になると雌株へ性転換します。伊豆諸島ではヘンゴダマと呼ばれ、大昔に飢餓が発生した時は、茹でた球茎を団子にして食べた歴史があります。
類似植物としてウラシマソウがありますが、葉が基本的に1個で仏炎苞の色や模様が異なります。
和名:漢字
島天南星
学名
Arisaema negishii Makino
分類:目
オモダカ目 Alismatales
分類:科
サトイモ科 Araceae
分類:属
テンナンショウ属 Arisaema
分類:種
シマテンナンショウ A. negishii
花期
1~3月
分布
伊豆諸島
分布地
八丈島, 青ヶ島, 三宅島, 御蔵島, 利島, 高麗山
その他
花(2月17日)
2個の葉は同じ大きさです。葉と仏炎苞はほぼほぼ同じ高さですが、個体によって葉の方が高かったり、仏炎苞の方が高いこともあります。
仏炎苞の中
葉
神奈川県の高麗山にシマテンナンショウが生息していますが、人為的に持ち込まれた植栽なのか、鳥による拡散なのか不明です。昔からの自生地という認識は今のところありません。
球茎にはシュウ酸カルシウムが含まれており、摂取すると口腔内が腫れあがる毒物です。
実