ヒメカンアオイ

ヒメカンアオイとは、直径約1.5cmとやや小さい花を咲かせることが姫と名前が付く由来になった多年草です。花色は紫褐色や淡緑色があり、日本固有種です。葉は卵円形や腎円形で長さ5~8cmあり、葉先は鈍頭です。草丈は5~10cmあります。萼筒は上部にくびれはなく、長さは8mm程です。萼裂片は三角状卵形で、口環は隆起しています。

里山や広葉樹等の林床に生育し、日本に自生するカンアオイ属の中では広域に分布する種です。そのため地理的変異が多く存在します。

花期は通常早春に開花しますが、地域によって秋咲きや冬咲き、春咲きの個体群が存在します。特に秋咲きはアキザキヒメカンアオイと仮称されています。

基本情報

和名:漢字
姫寒葵
学名
Asarum takaoi
分類:目
ウマノスズクサ目 Aristolochiales
分類:科
ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae
分類:属
カンアオイ属 Asarum
分類:種
ヒメカンアオイ A. takaoi
花期
12~3月
分布
本州(中部, 近畿, 中国), 四国
分布地
葦毛湿原, 鈴鹿山脈
その他

詳細情報

ヒメカンアオイの花
萼筒内壁の内面にある縦の隆起線は約18~21本あり、横の隆起線は4~6本程です。花や葉は地域によって形態差があります。雄蕊は12個あります。花柱は6個あり、先端の角状突起は縦に2裂します。
ヒメカンアオイ
3月12日(鈴鹿山脈)
ヒメカンアオイ
萼筒は筒型や鐘形です。
ヒメカンアオイ
葉は表面に光沢があり、短毛が密生します。葉の模様は無地や雲紋などあります。