今回の登山ルートは、寄バス停から寄ロウバイ園で蝋梅を見た後、シダンゴ山へ登り、富士山の展望がある高松山まで縦走した後、山北駅まで歩きます。
シダンゴ山と高松山は丹沢山塊にありますが、標高は低いためか登山者の数はそこまで多くないようで、静かな登山が出来ます。新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が出ている中での登山として、密にならない疎・地元の山を選んでみました。
ルートの中で一番気になっていたのが、ダルマ沢ノ頭から高松山までの道です。ヤマケイやヤマレコの地図では、どちらも破線のルートになっており、悪路だったり不鮮明な場所かと考えていました。実際は。破線になっている意味が分からないくらい歩きやすく分かりやすい登山道でした。
まずは寄ロウバイ園へ向かいます。今年はコロナの影響で、寄ロウバイまつりが中止になり、寄ロウバイ園が封鎖されています。まつり期間は終了していましたが、封鎖されたままでした。ただ、歩道脇に沢山植えられているので、ロウバイの観賞は出来ました。
ロウバイの花は青い空が背景にあってこそ、映えます。半透明の花弁が青空を僅かに透かしてます。赤茶色の花被片がなく、花の全体が黄色いので、ソシンロウバイ(素心蝋梅)と呼ばれる園芸品種のようです。
見頃の時期が過ぎているのか、蕾もまだありましたが、ロウバイの実が沢山ついてました。寄バス停から鍋割山へ向かう登山者を見送った後、寄バス停へ戻ってシダンゴ山へ向かいたいと思います。
大寺橋を渡って、登山を開始します。今日は新松田駅からバスに乗って来ましたが、乗客は多くありませんでした。どちらかと言うと、西丹沢ビジターセンターへ向かうバスの方が乗客が多いです。3月になったら、ミツマタを見に西丹沢にあるミツバ岳や檜洞丸にでも行くかもしれません。
民家を脇を抜け、急な坂を登っていくと、最後のトイレになります。バス停以外にもあるのは親切です。
寄ロウバイ園です。桃源郷と言ったら字のごとく桃色をした桜満開の景色が画像検索で見つかりますが、ここは黄色い桃源郷(梅源郷)のようです。
ここから林道になります。低山特有の林道という感じで、花のないこの時期は普通の山歩きでした。
ミツマタはまだ黄色い花を咲かせるには時間がかかるようです。数はあまりなく、ミツマタの群生地と呼べそうなのは、高松山から尺里峠へのルートくらいでした。
木々が開け、アセビが両脇で執事のように出迎えてくれる場所まで登ってくると、山頂は目前です。
標高758mあるシダンゴ山に到着しました。ここまでで見かけた登山者は1名のみでした。
丹沢最高峰の標高1,673mある蛭ヶ岳が見えました。
海が太陽光を反射して輝いています。ポカポカ陽気で気温が高いため、午後になったら富士山が霞んでしまわないか若干の心配があります。これから向かう昼食会場の高松山は富士山の展望が良い事でしられています。
目の前に見える大きな山が、今から向かうダルマ沢ノ頭です。背後には僅かばかり雪化粧した富士山が見えています。
一度下った後は、再び登り返していきます。
標高880mあるダルマ沢ノ頭に到着です。名前からして通過点だと思っていたのですが、どうやら山頂のようです。
虫沢古道を守る会と呼ばれるボランティア団体の活動で、登山道が整備されているようです。そのためか、各山のピークに山頂名の立て札が設置されており、それらは登山地図には記載されていません。このピークは桜丸と呼ばれる山頂のようです。
ここら辺は既に登山地図では破線になっていますが、整備されているおかげで、一般の登山道と変わりない道になっていました。
登山道で唯一遭遇する鉄塔まで来たら、高松山までは約1時間です。今回は、寄から歩き始め、山北駅がゴールです。他の人の登山記録を幾つも読んでみると、逆ルートで登る人が多いように感じました。
寄を開始にした理由は、寄からの方がコースタイムが短いだけでなく、明るい時間に寄ロウバイ園でロウバイを見る目的がありました。また寄バス停から新松田駅へのバスの本数が少ないからです。
滑りやすい急斜面を登るとフトウ山です。幾つものピークがあるとアップダウンも同様にありますが、小刻みなため、足にはあまり負荷になりません。
右側の木々の間から見える山は、ダルマ沢ノ頭です。そこから∩の字に歩いてきました。折り返すまでの間は、北側の斜面を歩いていたため、木陰で吹く風が寒かったです。折り返してからは南側の斜面を歩いており、温かい風でした。
西ヶ尾(ヒネゴ山)
ヒネゴ沢乗越
高松山からは山北駅でなく、河津桜や菜の花が綺麗な最明寺史跡公園へ降りていく方法もあります。その場合、松田山を経由して新松田駅まで歩きになります。
標高801mある高松山へ到着しました。広場になっており、富士山や愛鷹山、酒匂川など見渡せる場所です。登山者はそれなりにいますが、密にならない程の広さです。
富士山を見ながら昼食にします。午後ですが、雲が湧き出さず、霞みも発生せずに済んでよかったです。暫く休憩してから下山を開始します。
ジョウビタキのメス
予定ではビリ堂を通って山北駅へ行く予定でしたが、ちゃんと登山地図を確認しなかったため尺里峠へ降りてしまいました。尺里峠からでも山北駅へ行けるため、ルートを修正します。
トイレだけでなくヒル除けの塩もあります。ここからは登山道ではなく舗装された車道をひたすら下っていきます。
山ゆりの滝
道中、高速道路を作る工事が行われており、仮説道路を歩きます。
菜の花
ひたすら長い車道を歩き続け、つづら折りを飽きる程折り返していくと、ようやく民家が見えてきました。帰りの電車時刻を調べ、グーグルマップで今歩いている場所から山北駅までにかかる時間を計算します。少し早めのペースで歩けば、ちょうどよい時刻の電車に乗れそうです。
今回の登山先は、密を避けた丹沢の中でもマイナーな山でした。日頃出不精な私にとって、程よい運動量です。富士山の展望とロウバイ、そして登山道整備をする団体の存在など得られる物があった登山でした。
山北駅へ無事に到着し、電車に乗って帰宅しました。