今回は丹沢山塊で、まだ歩いた事のない政次郎尾根へ向かいます。そして植物探しの登山になります。今回歩く東丹沢は標高が低い場所にはヤマビルがウヨウヨいる事で知られています。さあ、ヤマビル祭りにご招待されに行ってきます。
今回出会った植物は色々ありましたが、主なものはベニシュスラン、バイケイソウ、ヤマオダマキ、ヒメノヤガラ、マヤラン、ツチアケビ、ギンリョウソウなどです。ヒメミヤマウズラはまだ花を咲かせるには、まだまだなようです。
まずはバスで大倉バス停まで来ました。風の吊橋を渡っていきます。心霊スポットとして有名な場所です。
橋を渡ったら戸沢林道を歩いていきます。途中で数台の車が追い抜いていきます。車があれば、戸沢山荘まで標準タイム1時間45分の林道を簡単に通過できてしまいます。
さっそく出現しました。ヤマビルです。私の歩く振動、動き、呼吸に反応して、いそいそと近づいてきます。これが愛しのペットならどれだけ嬉しい事か。ヤマビルに好かれても、ペットにする趣味はないので、ディートを定期的に靴に吹きかけて先へ進みます。
雨が降っており、傘を差しながら、竜神の泉まで来ました。水無川の上流にある湧水で、水汲み場より50m程度上流の山腹に、竜の形をした岩があるようですが、足元が気になります。
沸騰消毒しないと飲めないようです。
林道の隅っこに白い妖精がいると思い、近づいてみると羽化したばかりのセミでした。幼虫の素揚げはクリーミーで美味らしいのだが、羽化してまもない成虫が一番美味しくて、高級食材のようです。
烏尾山へ続く烏尾尾根への分岐点まで来ました。この尾根もまだ歩いた事がないので、いつかヒルがいない時にでも...
そういえばウチョウランが咲く時期ですね。三つ峠山でも見られるようですが、丹沢でも見られます。現在、何匹もヤマビルを見かけており、既に家に帰りたい気持ちです。
新茅山荘です。奥に主人と常連客がいるような雰囲気ですが、商売しているようには思えないし、私は一見なので、定石の通過です。
烏尾尾根の左にある烏尾尾根よりマイナーな尾根道への入口がありました。どちらも烏尾山へ行けますが、道が悪そうで、ヤマビルにくっつかれそうな第一印象でした。
作治小屋です。宿泊もできるようです。
ビールやジュースが丹沢の自然水で冷やされており、下山した時に一杯やりたい気持ちもありますが、その場合、天神尾根を下ってくる事になります。きっと、大倉尾根で下山した方がヤマビルの数が少ないような気がします。堀山の家から二俣へ下山する道もヤマビルが少なく、二俣からの林道は、真ん中歩けば吸血被害のリスクは少ないと思います。櫟山を経由して寄へ下山など帰りの選択肢は多いです。下山ルートは未定です。
丹沢での宿泊は、蛭ヶ岳でしかした事がないので、他の山小屋にも泊まってみたい。山小屋に泊って、星空を見たり朝日を拝んだり、合宿のような雰囲気がとても贅沢です。
戸沢河原の駐車場です。あまり車がないですね。政次郎尾根ですれ違った人は1人だけでした。
戸沢山荘は営業してませんでした。宿泊営業のみで予約してある時だけ対応しているようです。
戸沢山荘の側にある丹沢臨時警備派出所で朝食とトイレ休憩です。山岳遭難救助隊らしい人が1人いました。林道を歩いている時に、それらしき車両に追い抜かされ、そして対向したのですが、その車両で連れられてきたようです。
知らないところで、登山者の安全が守られているのだと思いました。コロナの影響か、派出所の開所はしていないようでシャッターは閉まったままです。
まっすぐ看板の方向へ行けば政次郎尾根へ行けます。別に左へ行く道がありましたが、天神尾根へ続く道のようです。
渡渉はここだけです。雨で水量が増えたのかはあまり分かりませんが、難しくありませんでした。
この分岐を右へ進みます。左へ行く道は、サガミジョウロウホトトギスに会いに行く道だと思います。書策新道へ続いているのか、それとも先程の天神尾根へ続く道から書策新道へ行けるのか、どうでしょう。
政次郎尾根を登っていきますが、マイペースで登っているためか、体の疲労はありません。ただ、ここにもヤマビルがいるので、心的疲労はあります。
標高が上がり、植生が遷移しました。もうヒルの心配はなさそうです。付着している個体はなく、出血もありませんでした。
政次郎ノ頭に到着しました。ここからは表尾根を歩いて、塔ノ岳へ行きます。
大山、三ノ塔、烏尾山が見えます。表尾根まで来るとすれ違う登山者が増えていきます。
塔ノ岳へ向かいます。
塔ノ岳へ到着し、昼ご飯を食べていると雨風になってきました。傘を差しながら昼食を終えたら、下山しました。
最後に、今回の登山で出会った植物を紹介します。
ヒメノヤガラ
初めましての腐生植物で、ギンリョウソウと同様に光合成はしません。顔を出してから日が浅いようで、色の鮮度が良い状態でした。
ラン科ヒメノヤガラ属で、同じ属を持つ種は4種あるようです。
ヤマユリ
ヤマオダマキ
ホタルブクロと共に去年の今頃も見た植物で、黄色と紫色が綺麗です。
ネジバナ
良く見かける植物の1つだと思いますが、ラン科と言う事で花を拡大してみると綺麗な形をしています。
シモツケ
シモツケソウじゃなくて、シモツケだよね?どっちだっけ?となる植物です。花が神経細胞みたい。
ウスユキソウ
バイケイソウ
バイケイソウの花の見頃が過ぎて約3週間ほど経過したでしょうか。見に行く機会がなくて、まだ見れてませんでした。ですが、何とか部分的に綺麗に咲いている個体が残っていました。
オオバギボウシ
ギンリョウソウ
果実が膨らんできています。種子は菌類と関係を結べないと発芽すら出来ないようで、そのメカニズムが凄く気になります。
ベニシュスラン
1個体だけ葉が赤くなっていましたが、原因は良く分かりません。
毛がふさふさしており、ラン科シュスラン属の中で花が最大なのが特徴です。
マヤラン
丹沢で出会うのは初めてですが、2か所で見かけました。花だけ見たら腐生植物とは思えないですが、葉っぱがありません。
ヒメミヤマウズラ
ツチアケビ
今年の丹沢はツチアケビの当たり年のようですが、こちらは残念な個体でした。2本生えており、右側の1本は枯れて真っ黒です。
この赤い実はどこまで大きくなる事ができるのでしょうか。
ケブカアキノタムラソウ
様々な植物に出逢えた登山でした。見る視点が変われば見つかるものが異なる登山で、これからも様々な発見をしていきます。
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