ササバギンラン

ササバギンランとは、葉が笹の葉に似ており白い花がギンランのようであることが名前の由来になっている多年草です。葉は花の位置より高くなることが多く、草丈が20~50cmでありギンランよりも大型です。花の唇弁にある距が目立ちます。

葉は5~8枚が互生し、茎を抱きます。葉の長さは7~15㎝、幅は1.5~3cmあり直立しますが、その大きさや重さで曲がってしまうことも多いです。葉にある平行脈は顕著で先は鋭く尖ります。葉の裏面と辺縁には白い短毛状突起があります。

花はあまり平開せず、様々な方向に5~10個付けます。唇弁の中央内面には淡黄褐色の隆起条があります。山地の樹林下や丘陵地、緑地に生えています。

似た植物には、花が汚黄褐色をしたニシダケササバギンランが存在し、発見地である八ヶ岳の西岳が名前に付いています。

基本情報

和名:漢字
笹葉銀蘭
学名
Cephalanthera longibracteata
分類:目
キジカクシ目 Asparagales
分類:科
ラン科 Orchidaceae
分類:属
キンラン属 Cephalanthera
分類:種
ササバギンラン C. longibracteata
花期
4~6月
分布
北海道~九州
分布地
丹沢
その他

詳細情報

ササバギンラン

ギンランよりも花は大きいです。基本的に花はあまり開きませんが、側萼片を大きく開いている個体がたまにいます。

ササバギンラン
蕾の状態で距が目立ちます。
ササバギンラン
ギンランと同じような草丈の個体

ササバギンランの唇弁が花被片になるペロリア化した個体は2024年では、まだ見つかっていません。しかしキンランがペロリア化したツクバキンランや、ギンランがペロリア化したヤビツギンラン、クゲヌマランがペロリア化したホシガタクゲヌマランが見つかっているため、ササバギンランも存在する可能性があります。

ササバギンラン

群生していることは基本的になく、自生地では点在しています。キンランやギンランと同じような場所に自生していますが、個体数は多くありません。