ムヨウイチヤクソウとは、ヒトツバイチヤクソウとも呼ばれ、葉がないか、極めて小さな葉が1~3枚ある程度のイチヤクソウです。ベニバナイチヤクソウと比べて茎が赤く、花期はより遅くなります。花は白地にピンク色を帯びます。草丈は15~25cmある多年草です。
イチヤクソウは部分的菌従属栄養植物ですが、より菌に依存して葉が退化した進化をした植物になります。葉の表面は緑色ですが、裏面は茎と同じ赤色です。
和名:漢字
無葉一薬草, 一葉一薬草
学名
Pyrola incarnata (DC.) Fisch. ex Freyn var. subaphylla Satomi
Pyrola japonica Klenze ex Alef. var. subaphylla (Maxim.) Andres
Pyrola japonica Klenze ex Alef. var. subaphylla (Maxim.) Andres
分類:目
ツツジ目 Ericales
分類:科
ツツジ科 Ericaceae
分類:属
イチヤクソウ属 Pyrola
分類:種
ムヨウイチヤクソウ P. japonica var. subaphylla
花期
7~8月
分布
北海道~九州
分布地
丹沢, 八ヶ岳, 富士山
その他
花
葉
花色は個体差があり、白色やベニバナイチヤクソウのようなピンク色もあります。雄しべは10個あり葯は2室になっています。雄しべより長さがある雌しべは1個あります。
葉が小さく退化し、菌従属栄養植物化が進んだ植物は光合成をやめて完全に菌に栄養を頼るようになった菌従属栄養植物(腐生植物)の進化の過程を知るための手がかりになります。その様な植物は他にユウシュンランが挙げられます。
ムヨウイチヤクソウの蕾です。花茎はベニバナイチヤクソウとそっくりですが、蕾の色はピンク色をしていないのが違いになります。