箱根には金時山や明神ヶ岳といった外輪山や、箱根山や駒ヶ岳といった内輪山など多くの山が存在します。今回は分県登山ガイドで神奈川県の山に選ばれている浅間山と鷹巣山を登山します。近くには千条の滝と飛龍ノ滝があり、そこに立ち寄ります。

まずは箱根登山鉄道で小涌谷駅に到着したら、太閣石風呂(太閣の滝)に寄り道をします。今日のゴールは畑宿になります。

太閣石風呂(太閣の滝)は、豊臣秀吉が小田原攻めをした時に秀吉が家臣を連れて入浴したと伝えられている岩風呂です。瀬戸の湯と呼ばれていた野風呂でしたが、豊臣秀吉が入浴したために「太閤石風呂」と呼ばれるようになりました。

箱根は日本有数の紅葉スポットと紹介されることがあります。どちらかというと箱根の山肌は紅葉する木々があまりない印象です。紅葉しても赤が乏しいです。もし紅葉を目的として訪れるなら、長安寺やホテル、箱根美術館などの敷地内に植林されたカエデがメインとなるでしょうか。

紅葉した箱根の山肌です。ちなみにカエデの葉はカエルの手に似ているからカエデという名前になりました。

太閣石風呂の後は、千条の滝に到着しました。軽井沢にある白糸の滝のミニチュアバージョンです。紅葉シーズンで歩くスペースも確保しにくいほど混雑していた箱根湯本駅と異なり、今回歩くコースでは、すれ違う観光客はとても少ないです。

リンドウ

リンドウが咲いていました。

キッコウハグマ

キッコウハグマです。この花を見ると、今年も山野草のシーズンが終わったと感じてしまいます。来春はセツブンソウやセリバオウレンなどの植物が開花して山野草のシーズンがまたやってくるのだと思います。それまではコタツの中で冬眠します。

登山道はこんな感じで、危険もなく、標高差もなく、歩きやすいです。

登山というよりハイキングです。ホップ・ステップ・ジャンピングー。ステップできないのにステップして、つまづき... コォーーーー。

箱根の浅間山

標高804mある浅間山に到着しました。「せんげんやま」であり、「あさまやま」ではありません。

山頂からの展望はありません。仙石原すすき草原に行かずともススキには出会えます。

鷹巣山へ向かって歩いていると、箱根の外輪山が見えました。白いホテルはミスティイン仙石原だと思うので、金時山の山頂が見えていると思います。

箱根の鷹巣山

標高834mある鷹巣山に到着しました。こちらも展望はありません。浅間山と鷹巣山の2座が神奈川県の分県登山ガイドに選定されている理由は、歩いただけでは分かりませんでした。きっと歴史が絡んでいるのかも知れないです。鷹巣山にはかつて山城があり、豊臣秀吉が小田原を攻める時、秀吉に従って参陣した徳川家康がここにあった鷹ノ巣城に滞在したと言われています。歴史オタクの心に響いても山屋には響かない場所でした。

薬草にもなるセンブリを見かけました。山オタクの中に存在する少数の歴史オタクにしか響かない神奈川県のお勧めの山よりも、山オタクのより多くの人に響くお勧めの山一覧はないものでしょうか。ないなら自分で作るのが手っ取り早いですが、山オタクの中の少数の植物オタクにしか響かない神奈川県のお勧めの山になりそうです。いつのまにか山野草オタクになっていた自分です。

飛龍ノ滝に到着しました。カンアオイはいくつか見かけましたが、オトメアオイは見かけなかった気がします。

山オタクなら登るべき神奈川県の山トップ5を勝手に紹介します。
1位は塔ノ岳です。植物も景色も、アクセスも良いです。2位は檜洞丸、3位は金時山、4位は大山、5位は仏果山です。ちなみに、植物オタク目線だと1位は塔ノ岳ですが、それ以外は変動したりランク外だったりします。

畑宿バス停からバスに乗って箱根湯本駅へ戻り、電車で帰りました。バスは東海道の旧街道(神奈川県道732号湯本元箱根線)を通行するため、渋滞しませんでした。大涌谷と箱根湯本駅を結ぶ道路は渋滞してそうです。

日程表