寄生植物とは、他の植物に寄生をする植物のことです。寄生植物の一覧を紹介します。寄生することでしか生きていけないため自生地が限られ、出会うことが珍しい種から、道端で大量発生している種もいます。ハマウツボ科の植物の多くが寄生植物として知られており、他にヤッコソウ科やラフレシア科などがあります。

寄生植物は、自ら光合成をしないため葉緑素が存在せず、葉が退化しています。それ故に独特な見た目をしていることもあり、一部の山野草マニアに人気があります。

他の植物ではなく、菌に寄生する植物は腐生植物と呼ばれており、一般的な寄生植物とは分けて考えます。どちらも光合成をせず、見た目が個性的な種類が多いのは共通しています。

ミヤマハンノキの根に寄生します。乾燥させたものは漢方になり、中央アジアで採れるホンオニクは栄養ドリンクに入っています。日本のオニクは採算が取れないため、使用されていません。山梨県では絶滅危惧IA類になるなど、自生ヶ所や生息数が少ないです。
ハマウツボ科植物
乳首にそっくりな姿ですが、「奴さん」に似ていることが名前の由来です。スダジイやツブラジイの根に寄生します。四国や九州、沖縄といった温かい地域に分布しています。
ヤッコソウ科植物
キノコに間違われることが多い寄生植物です。全ての個体が雌株であり、単為生殖します。稀少な種であるため、出会う機会が少ない日本固有種です。
ツチトリモチ科植物
日本の温暖な地域にしか生息していない寄生植物です。花の少なくなった秋に真っ赤な姿を見せるため、とても目立ちます。
ツチトリモチ科植物
ツチトリモチやミヤマツチトリモチと違って雄花が肉眼で分かる寄生植物です。自生地が限られています。
ツチトリモチ科植物
アジサイ科植物の根に寄生する植物です。開花してから1週間程で茶色く変色するため、見頃が短い植物です。花から香りを出す他家受粉個体と無香の自家受粉個体がいます。
ハマウツボ科植物
カバノキ科やブナ科などの樹木の根に寄生します。山で出会うことが多く、高尾山や丹沢などで見かけます。白と紫のコントラストが綺麗な植物です。
ハマウツボ科植物
マメ科やセリ科、キク科など様々な植物の根に寄生します。春に、公園や道端などで大量発生していることも多く、比較的見つけやすい植物です。外来種ですが、種子は10年以上発芽能力を失わないため、強い生命力で日本に定着しています。全身が黄色いキバナヤセウツボも存在します。
キク科ヨモギ属の根に寄生します。河川敷や海岸の砂浜などでカワラヨモギに寄生していることが多いです。丘陵地ではオトコヨモギに寄生することが知られており、オカウツボと呼ばれています。
ハマウツボ科植物
イネ科植物の根に寄生します。ピンク色の煙管の姿をしており、基本的に低山で見かけます。
ハマウツボ科植物
イネ科植物の根に寄生します。平地で見かけることが多く、オオナンバンギセルとは自生地が被りません。田んぼの稲に寄生することがあり、害草と見なされる一方で、観賞植物として育てる山野草愛好家もいます。
ハマウツボ科植物