「登山をする時、毎回登山届を提出していますか?」なんて質問されたら、毎回はしていません。本当は必ず登山届を提出をした方が望ましいのかもしれませんが、必ず提出する山域もあれば、提出しなくなった山域もあります。自分の中にリスク管理と面倒くささによる線引きがあります。

登山届を提出しないで遭難や滑落したら、ネットで自己責任で自力で下山しろとか色々叩かれそうです。

登山者は誰しも必ず登山届を提出しているのでしょうか。毎回は提出していない私のケースを紹介します。

山岳救助隊にお世話になった経験

登山を始めて4年目以上経過していますが、滑落したり遭難した経験は、一度もありません。それ故に、一度でも山岳救助隊やヘリコプターなどにお世話になったことのある登山者と比べると、登山届に対する意識が違うと思います。生死に関わるような体験をしているかどうかが異なれば、全く同じ意識を持つ事は、難しいと思います。

登山届を提出するケース

槍ヶ岳など日本の高山帯に登る時は、必ず提出しています。特に山小屋やテントなどで宿泊を伴う時は登山届を提出します。
登山届を提出する代わりに、家にいる身内に、どこの山にどのルートで登り、いつ帰ってくるかを伝えることもあります。今はネットで登山届を提出できますが、やり慣れた紙での提出にこだわりがあったりします。登山口によっては登山届を提出する場所が不明な場所もあります。なので、身内に登山届を提出する形になります。

登山届を提出しなくても必ずしていること

登山届を提出しなくても必ず守っているのが、登山地図を持参することです。一般登山道を歩く限り、標識は多く、道も鮮明です。標準タイムが記載された登山地図があれば、迷うこともなく、随時今どこにいて、どれくらいで山頂や山小屋に到着するのか把握が容易です。
またバリエーションルートや、踏み跡の不明瞭な場所、崩落が進んだ場所は、GPSアプリを必ず起動して自分の位置を把握しています。充電器の携帯も必須です。明確な登山ルートが存在しなかったり、分かりにくく、自分が今いる位置を紙の登山地図では把握できる技量が自分にはないからです。
バリエーションルートの地図
一般的な地図には載らない場所

登山届を提出しないケース

登り慣れたホームグラウンドで登山をする時は、登山届を提出するポストがあっても素通りします。私のホームは丹沢です。登り始めた頃は、登山届を提出していましたが、回数を重ねるごとに提出しなくなりました。
また、どこを登るのか計画がなく、登りながら行き先を決めることもあり、ルートも下山先も未定です。登山計画が未定では提出のしようがありません。時に、登山口へ向かうために電車に乗っている中で、登山口の変更もあります。こんなことをするのは登りなれたホームグラウンド限定のように思います。
日本には六甲山や金時山など毎日登っている人がいるような、毎日登山が習慣になっている山があります。毎日登っている山に、毎日登山届を提出する人はいないのと同じ感覚に近いと思います。
登り慣れている山での遭難は基本的ないですが、滑落などの怪我をしたらどうしたらよいでしょうか。仮に足を怪我した時のために、普段使わないストックを毎回持参しています。
里山や低山など登山というよりハイキングのイメージが強い山は、登山届を提出していません。行程の標準タイムが往復6時間も満たないことが多かったり、車道の脇に一部コースがあったりします。登山届を提出するポストが存在しなかったりします。存在しても、素通りしてしまいます。

大切なのは登山届を提出することではない?

登山届を提出することが全てではなく、遭難や滑落をしない予防や、万が一そうなってしまった時の対処だと思います。そのための方法の1つとして、登山届があるように思います。そして登山届だけが方法ではないと思うので、状況に合わせたリスクマネジメントをしながら登山をしていこうと思います。