鹿児島県の平川駅

JR指宿枕崎線の電車に乗って、鹿児島県の平川駅にやってきました。今日は山頂に烏帽子嶽神社がある烏帽子岳へ登山します。事前の下調べではサツマイナモリとギンリョウソウが咲いていると情報にあったので、山野草探しをしながら進みます。

実は鹿児島市内で半日だけ自由時間があり、どうしようかと考えた結果、桜島やいおワールドかごしま水族館への観光ではなく、誰も来ないようなマイナーな山へ登ることにしました。サツマアオイやキエビネ、タシロテンナンショウ等を探してみようかとか、植物調査と観察の計画も色々考えていました。

山頂への登りのコースは平川駅から3つの鳥居を通過するコースです。平川動物公園コースは通行止めとなっていますが、実際に歩いている登山記録が存在し、歩けます。表向きは歩けない自己責任の道になっているので、今回ここでは詳細を省きます。

烏帽子嶽駐車場がある第一鳥居まで県道23号を歩きます。今回は雨後の平日登山になり、誰とも出逢わず登山と下山をすると根拠のない確信を持っていたのですが、2人組の登山者とすれ違いました。

スミレ

今回の登山で出逢った植物の紹介をします。まずはスミレが咲いていました。スミレ科スミレ属の植物の総称としてのスミレではなく、種としてのスミレです。混同しないように、種としてのスミレを「本スミレ」とか「マンジュリカ」と呼ぶこともあります。

コバノタツナミ

次にコバノタツナミです。タツナミソウと葉の形が違うだけでなく、両者を比較するとコバノタツナミの方が、鋸歯の数が少ないです。

山野草の紹介は一旦休憩し、登山に戻ります。あまり管理されていない竹林がありました。つまり、何かしら植物が存在してそうという発想に繋がります。害獣を捕獲する罠が点在しているので、登山道を外れるのは程々が良いと思います。

これから目指す山頂がある山が見えてきました。標準タイムは登山地図にも道標にも記されていませんが、烏帽子岳自然遊歩道として整備されており、危険個所はないように思います。ただし雨後は、道が川のようになっている個所も存在しました。

木橋を渡ります。烏帽子岳の山頂は標高522mと低山であるため、登山靴やストックを持って来ていませんでした。濡れた橋や道は街中を歩く靴だと滑りやすかったです。

第二鳥居を通過します。平川駅から山頂までの登りの標準タイムは2時間30分、下りだと2時間くらいだと思います。山全体が神社の参道で神社の敷地だと考えると、途中でお花摘み(野外トイレ)は出来そうにありません。かつ最寄り駅にトイレはなく、コンビニもありません。トイレは事前の事前にしておくのが必須です。

すれ違えないくらい細い道を進んでいきます。実は、山頂へは車だと楽に行けます。指宿スカイラインを車で来れば、山頂近くの道路に停車し、そこから10分くらいで登頂できます。

水の神様が祭られていました。実際に、水が多く、雨が降った道は川のようになっていて、乾燥を嫌う植生です。サツマネコノメもいるかもしれないです。今回、ここに載せないと決めた発見はありました。

ギンリョウソウ

腐生植物であるギンリョウソウが姿を見せていました。下調べでギンリョウソウとサツマイナモリは山頂付近で見ることができると位置を事前に特定してあります。

ピンク色のギンリョウソウ

キリシマギンリョウソウのようなピンク色を若干しています。けれどこの色は個体差であり、普通のギンリョウソウです。霧島は同じ鹿児島県であるため、この山にもキリシマギンリョウソウがいても不思議ではない気がします。紫色のギンリョウソウも鹿児島県に存在しています。紫色も個体差でしょうか。

フモトスミレ

フモトスミレが咲いていました。山頂付近なのにフモト(麓)という名前です。はい、オジサン・オバサンのギャグですね。

第三鳥居の下にサツマイナモリの群生地があります。薩摩の名前が付いていますが、分布域は広くて、関東から沖縄まで自生しています。そして、鹿児島だと色んな場所で見ることができました。

ここの群落は、鹿児島の他の自生地よりも見頃が半月から1ヶ月遅いように思います。他では既に見頃を終えていました。

サツマイナモリ

サツマイナモリの花です。

烏帽子嶽神社

山頂にある烏帽子嶽神社に到着しました。

烏帽子岳の山頂

神社の裏に烏帽子岳の登頂標識があります。辺り一帯はマムシグサだらけでした。

今回の登山では基本的に展望は存在せず、1ヶ所だけ海が見えるポイントがあります。

無事に下山し、平川駅から電車に乗って鹿児島中央駅で下車しました。

海鮮食堂 海神の郷

鹿児島港の近くにある海鮮食堂「海神の郷」で夕食にします。鹿児島市漁協組合が直営しており、美味しくて値段も高くありません。おすすめ定食を頂きました。

街中で食事するより健康的で、ハズレなしです。個人的には、側にある市場食堂「城南店」もお勧めです。どちらも営業時間が大きく異なり、朝は市場食堂、夜は海鮮食堂に毎日通いたいくらいです。漁港関係者はお肉系を注文し、魚は注文しないため、何を注文するかで観光客かどうか分かってしまいます。

今日は宿に泊まります。素泊まりの2人で4,316円でした。この値段でのツインベッドの個室はなかなか見つからないため、良かったです。今回は2人で訪れていますが、一人旅ならカーテンの仕切りがあればドミトリー泊が可能な人間です。目指せ最安値の宿泊。今までの国内の二人旅での最安値記録は、4,557円です。しかもツインベッドのビジネスホテルで、30分の飲み放題と朝食付きでした。二人とも朝食なしだと3,557円になります(飲み放題は無料)。

近くにスーパー「ニシムタ」があったので、「あくまき」を買いました。薩摩郷土菓子である「かるかん」と違って甘さがほとんどないので、好きな食べ物です。鹿児島の中心部に数が多いスーパー「タイヨー」では見かけなかった「ぢゃんぼ餅」も売られていました。

日程表