車山は白樺湖の近くにある山で、早朝に訪れると雲海を見ることができます。また北アルプスといった日本を代表する山脈や、御嶽山など名の知れた山を眺めることができる360度の展望地としても有名です。今回は紅葉狩りをしながら広大な車山高原を縦横無尽に歩き尽くします。
まずは電車で茅野駅に到着したら、そこから車山高原までバスで向かいます。その前に、茅野駅の近くにあるスーパービッグ1で今日と明日の食料を購入していきました。雲海を見るために、車山山頂付近に1泊します。
バスで終点まで行ったら、リフト乗り場です。今日の目標は霧鐘塔まで歩き、鐘を鳴らし、更には踊場湿原を探索することです。翌日は全く別の方角を縦走登山します。
片道チケットを購入してリフトに乗り込みます。当日限り有効の往復チケットの方が格安ですが、最終利用時間が16時となっており、山頂で夕日は見れず、また遠くまで足を延ばせません。
1つだけ豪華に飾られたリフトを発見しました。もし自分が乗るリフトにこれが当たったら、たぶん気持ち的には乗れます。赤らめた顔を隠すように真下にして、恥ずかしながらも嬉嬉とします。
白樺湖と八ヶ岳、そして秋の薫りがする草、そして何よりも思ったよりも全然寒かったです。旅人の主人公になりきるよりも、凍えます。翌日はポカポカどちらかというと暑かったです。
色んな山域を見渡せる場所ですが、一番間近で見えるのが八ヶ岳であり、八ヶ岳中信高原国定公園になっています。事前の下調べで地図を見るまでは、どの山域に属しているのか、よく分かっていませんでした。
リフトを降りれば、山頂は目の前です。下車した車山高原バス停付近にあるリフト乗り場から、歩いても山頂に行けますが、標準タイムは1時間以上です。踊場湿原はとっても遠いので、リフトで時短する手段を選びました。
山頂にある車山のシンボル的存在の球体は気象を観測するレーダー観測所です。
標高1,925mある車山の山頂に到着しました。霧ヶ峰と呼ばれるこの高原の最高峰になります。
日本百名山に選ばれており、これで百名山を1つ踏破した!と言えるかもしれませんが、これで登った(制覇した)とは言いたくないのが本音です。知ったかぶりは嫌なので、最高峰は踏んでしまいましたが、ここからがスタートになります。
どこか古代の遺跡のように感じさせるのは御柱のせいですね。車山神社で旅の安全を祈願しました。
今日は雲が多く、紅葉もそこまで綺麗ではありませんでした。太陽が雲の中で居留守しています。翌日は、雲もなく、紅葉も輝いているのでこうご期待です。
雪を被った槍ヶ岳と穂高連峰、そして手前には美ヶ原へ続く縦走路にある鷲ヶ峰が見えます。
山頂で持参した昼食を食べたら、車山肩の方へ下っていきます。急な勾配は皆無ですが、石が多くて意外と歩きにくいです。
建物や車がある場所が車山肩です。そこにある「ころぼっくるひゅって」という山小屋に泊まってみたかったです。今回の計画を立てたのは前日の夜で、ネットで予約できてかつ空きがある宿は限られており、また乗りたかった特急あずさの指定席は完売でした。最近の登山計画は前日に企画することが多くなってます。
車山は本当に山なのか疑問に思うほどなだらかな草原に見えます。無料道路のビーナスラインがどこまでも続いています。実は、今日の帰りにこの道路を歩くことになります。歩いている人を見たことがなく、歩けるイメージもなかったのですが、路側帯があり、調べても歩行者禁止の情報は出てきませんでした。一般的に、ここを歩く需要はほぼ皆無です。
1泊の計画をするなら、車山だけでなく美ヶ原の最高峰である王ヶ頭まで縦走できたら良いと思って色々調べていたのですが、車を使わず公共機関のみの使用となると、夏限定しか行けないと分かりました。
夜行バスで松本駅まで行って、日帰り登山で王ヶ頭、茶臼山、牛伏山、物見石山を巡った後、松本駅周辺に宿泊します。翌日は松本観光してから帰宅が自分の思考回路が導き出しそうな計画です。
景色の色合いが西部劇っぽいような霧ヶ峰高原ドライブイン霧の駅に到着しました。歩いてここまで来る人はいるのでしょうか。
霧ヶ峰は深く濃い霧で覆われることが多いため、鐘が設置されています。視界良好ですが、目を閉じて「ここはサイレントヒル」と3度唱えてから、霧鐘塔を鳴らしました。あっと、鐘が鳴るということは、裏世界へ変貌するということなので、早々に立ち去ります。余談ですが、目を閉じて念じていれば、いつか視界ジャックできるのではないかとサイレンの世界に迷い込むこともあります。
左の山が三峰山、一番奥にある中央が美ヶ原、右の山が鷲ヶ峰です。ウェブブラウザの検索ボックスに三峰山と入力したら、検索候補にシロバナショウキランが出現しました。そのまま検索しても特に情報はヒットせず、以前検索した記憶もなく、何だったのでしょう。シナノショウキランやタテシナショウキランなら聞いたことはあっても、シロバナショウキランは初見の言葉でした。
近くがグライダーの発着場になっており、発着を撮影しようと待機している人も僅かにいます。奥に見える山頂が今日歩き始めた車山の頂きです。
今まで雲の中にいた蓼科山が姿を出しました。今回、日本百名山になっているここも登山しようと思ったのですが、車がないと厳しいので諦めました。調査不足です。
踊場湿原を散策しようと思っていたのですが、時間が足りないのと、行っても特に何もなさそうなので、ここからは車山へ引き返します。
紅葉した林がとっても綺麗です。手前は秋なのに、冠雪した八ヶ岳は冬であり季節の移ろいを感じさせます。
ちなみに日本人は林と森の違いを特に意識せずに、混同して二者の言葉を使っていますが、林は人工に植えられた木の集まりで、森は自然に生えている木の集まりです。それが区別の全てではないと思いますが、こういう考え方もあります。
日没が思ったよりも早く、行きに歩いた石が多くて歩きにくい道を、再び通って宿へ向かうと、宿への到着が遅くなります。山頂へは向かわず、ビーナスラインを歩くことにしました。舗装されている道は距離があっても、速く進めます。途中で霧ヶ峰富士見台へ立ち寄りましたが、今日はずっと雲が多いままの景色でした。
車山肩まで歩いた時、車山高原バス停から宿まで無料送迎が可能か宿へ電話しましたが不通でした。どうやら充電中で気づかなかったようです。翌朝は、宿からリフト乗り場まで送迎してもらえました。
今回宿泊する宿、車山高原ゲストハウスうららへ無事に到着できました。1室以外全ての部屋に客が宿泊しています。
お部屋はトイレ・バス別です。壁が結構薄いため、片側の隣室から話し声が夜遅くまで聞こえました。
夕食は宿で注文できますが、電子レンジを借りられるため持参しました。焼き鳥丼とスンドゥブです。
翌日は、霧ヶ峰にある3つの湿原のうち、踊場湿原を除いた残り2つの八島ヶ原湿原と車山湿原を巡ります。また各山頂を歩きながら、絶景を探します。そして雲海や日の出に出会えるでしょうか。