サカネランとサンショウバラ、そしてピンク色のギンリョウソウを観に、山中湖にある三国山から西丹沢にある湯船山や不老山へ登山をします。今まで訪れたことのある山頂のため、今まで歩いたことのないルートをなるべく使用するようにしました。その中には、ヅナ峠道と呼ばれるバリエーションルートも含まれます。
まずは御殿場駅からバスに乗り、山中湖旭日丘バス停で下車します。山中湖沿いの歩道を歩き、専修大学の富士山中湖セミナーハウスが見えたら、別荘地へ続く道へ入ります。
サンクス山中湖の近くから自然林へ入ります。一応、入口は踏み跡がありましたが、それが三国山へ続くためのものかは不明です。
ここから三国山へのルートがヅナ峠道と呼ばれるようです。ヅナ峠道を歩いた他者の登山記録を幾つか読んでみると、人によって歩いた正確な場所が異なっていました。
私の場合は、ピンク色の登山テープがある谷底を歩き、途中で左側の山側へ登り、そのまま標高を上げていきました。
私の場合は、ピンク色の登山テープがある谷底を歩き、途中で左側の山側へ登り、そのまま標高を上げていきました。
意識してませんでしたが、これが、バリエーションルートのデビューになります。山頂までの距離は短く、登りで使うなら道が分からなくなっても必ず稜線上の登山道にぶつかるため、難易度はありませんでした。またネットも弱いながらも繋がりました。(私が使う電子機器はGPSが狂っており、しょっちゅう知らない場所へワープしてしまうのですが、GPSに頼る必要なかったです。)
登山テープは最初しか見つけませんでしたが、踏み跡はあったり、なかったりが繰り返します。誰かしら歩いているようですが、誰かと出会うことはありませんでした。
ヤマシャクヤクが多く自生していました。他にもハコネシロカネソウやクワガタソウが数多く足元に咲いていました。ギンリョウソウも見かけます。
山梨県、静岡県、神奈川県の県境に位置する標高1,328mある三国山の山頂へ到着です。女性だけの登山グループが既におり、集合写真の撮影を手伝うことになりました。人が大勢いる観光地へ行っても、山へ行っても、撮影を頼まれる確率が高い気がします。
明神峠へ向かいます。土日だと駿河小山駅から明神峠へのバスが出ているので、サンショウバラ目当ての登山客がこの時期多くなります。ここら辺は何度か来たことがあるのですが、一度も富士山を見れたことがなく、本日も雲に隠れています。鉄砲木ノ頭と呼ばれる富士山の展望が素晴らしい山頂が近くにあるだけ、毎度残念です。
山梨県から静岡県へ、県境越え「ぴょん!」
出典:ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z
出典:ローカル路線バス乗り継ぎの旅Z
120%の本気だしても、ゴールできるか分からないこの番組は、再放送がある度に視聴してしまいます。初代出演者の放送もやはり見逃せない。
フタリシズカ
6月なのにまだキンランがおりました。ヤジロベーみたいなバランスがエモい。...「エモい」って何ていう意味でしたっけ?
明神峠から歩いてすぐの場所にある鉄塔横にあるサンショウバラの木です。富士箱根地区のみに分布する日本固有種です。分布域が限られるためか、絶滅危惧II類になっています。
湯船山の山頂を通過するとギンリョウソウの塊が何か所も見られるようになってきました。去年、ピンク色の個体をここら辺で見かけたので、探し始めます。今年も出没しているようです。
やばたにえん
僅かにピンク色をした個体が何とか目にとまりましたが、もっとピンク色をした個体は見逃したようです。湯船山にいるピンク個体はベニバナギンリョウソウではありません。
山中湖から歩いているため、時刻はもうお昼過ぎです。早歩きのためか、去年よりもギンリョウソウを見かけない気がします。
サンショウバラの丘では、サンショウバラの花がなんとか残っていました。ここの見頃が終わった頃が、不老山の見頃になるので、今がちょうど良い時期かもしれません。
世附峠へやって来ました。ここから不老山へ登った後、生土架橋や金時公園へ下山するのが一般的だと思います。今回は未踏ルートを歩くつもりでいるので、世附峠まで引き返して、山口橋へ下るルートを予定しています。
実は、不老山から金時公園へのルートには、世にも恐ろしいヤマビルが生息しています。不老山周辺は西丹沢の区域になります。西丹沢と言ったら、東丹沢や北丹沢と違いヤマビルがほぼいない印象です。今回、ヤマビルが生息しない山中湖から登って来たこともあってか、無防備な状態で歩いてました。
アスパラガスに見えます。今回出会えた光合成を一切せず葉っぱも葉緑素も持たない腐生植物は、サカネラン、ギンリョウソウ、ツチアケビの3種類でした。
何か動いているものが、そこにおられる。どちら様でござる?とカメラをズームにして存在を確かめると、リスが食事に夢中。5時に夢中!でした。
標高928mの不老山山頂に到着です。1つしかないベンチに、先客が1人いたので、斜めの位置に相席させてもらい、昼食にしました。
山頂のサンショウバラの花は比較的鮮度が良い状態でした。
食事を終えたら、トレランモードで世附峠に引き返します。先程通った道なので、植物探しはせずスピードを出したら、標準タイム40分かかるところを、13分くらいで済みました。駿河小山駅へ向けて下山します。
車も通過できる林道だったためか、または日当たりの良い道だったためか、ヤマビルは見かけませんでした。ちなみに金時公園へ下った登山者がヤマビルの被害にあったみたいです。
くねくねカーブする道を曲がった瞬間、目の前で食事をしている鹿に出くわしました。お互い存在に気が付かず、びっくりしましたが、ほんの数秒で鹿が遠い場所へ行ってしまいました。
不老の滝
美瑛の青い池にある立ち枯れた木々を彷彿とさせる光景です。
林道にはサイハイランがパッと見で4個体いました。サイハイランの群生地と言ったら、高尾山が思い浮かびます。丹沢で有名な表尾根や大倉尾根では見たことがありません。
登山口へ下山してきましたが、ここから駿河小山駅までの徒歩が、またまた長いです。
今回の登山の一番の目的は、サカネランの花を観ることであり、目的を達成することができました。またちょっとしたバリエーションルートを初めて歩くデビューにもなり、色々学べた登山でした。無事に電車で帰宅しました。
こちらが目的だったサカネランです。以前歩いた時、既に咲いているのが分かっており、探したのですが残念ながら見つかりませんでした。
今年は、東丹沢でも花が咲く前のサカネランを見つけており、開花の時期に合わせて丹沢へ再訪したら、その個体は千切られて姿がありませんでした。
今年は、東丹沢でも花が咲く前のサカネランを見つけており、開花の時期に合わせて丹沢へ再訪したら、その個体は千切られて姿がありませんでした。
1週間以上前に花が半分ほど開いていない個体がいるのが分かり、今日に至ります。執念ですね。そのおかげで、2本のサカネランを見つけました。時間の関係で、念入りに探索はしませんでしたが、別の個体がまだ複数いるはずです。
初めてサカネランを見たのが金時山だったのですが、その時は干からびていました。今回は見頃を若干過ぎているように思いますが、潤いはまだあるように思います。
他にもハコネシロカネソウを見つけています。ずっとシロカネソウ(ツルシロカネソウ)だと思っていたのですが、葉にしわがないことや、葉の先が細く尖らないことがシロカネソウと異なります。