今日はザイテングラート経由で奥穂高岳と涸沢岳の山頂まで登山し、そしてジャンダルムへの道を少しだけ歩いて見学をしてみようと思います。
天気は曇りで、午前中の方が天気が良いみたいなので、出発は遅すぎないようにします。まずはモルゲンロートを観賞しに動き出します。
涸沢カール全体が朝陽で赤く染まっています。もしかしてモルゲンロートは見られそうにないのかと少し不安になります。
テント場はテントと人でごま塩みたいになっています。防寒着は黒ばかりです。
モルゲンロートが始まりました。
涸沢岳
奥穂高岳
昨夜は、シェラフの中で何度も目が覚めながらも、ある程度は眠れたようです。シェラフはシェラフカバーも含めて、少しでも寝返りや動きやすいようにファスナーを開けています。それでも寝返りは出来ずに、寝返ろうとする度に目が覚めてました。
コンパネが借りられる国設涸沢野営場受付を見てみると、コンパネが3枚程返却されてました。無事にコンパネを獲得する事ができ、テントの下に敷きます。今夜は、更に快適に眠れそうです。
朝食はエビピラフと小麦不使用カレーです。西尾食品のアルファ米は小麦などのアレルギー表示があります。小麦アレルギーの同行者は、小麦不使用の田舎ごはんでカレーライスにしました。
朝食を食べたら、奥穂高岳へ目指します。衣類などの不要な荷物はテントの中へしまってあります。シェラフやテントは盗難防止のために油性ペンで名前やピカチュウの絵が書いてあります。
空には雲が出現していましたが、薄いため心配はいらなそうです。紅葉したナナカマドが鮮やかです。
夏の花であるイワツメクサが僅かに残っていました。
草紅葉の絨毯が広がっています。テント場から奥穂高岳までは標準タイム3時間20分と結構早く到着できます。
持参したヘルメットを被ってザイテングラートを登っていきます。
難所や高度感を感じる場所は、そこまでないように感じます。
難所の1つと呼ばれる場所です。鎖がありますが、鎖に頼らず通過できます。
途中で、岩が転がり落ちる音がしました。どうやら奥穂高岳の山頂に近い場所から、落石が発生して、転がり落ちていったようです。人的でなく、かつ登山道ではない場所を転がったため事故はありませんでしたが、気を付けたいですね。
穂高岳山荘にあっという間に到着です。小屋の中も外も、奥穂高岳も大混雑しています。小屋の中は人が少なくなった午後、訪れてみようと思います。
奥穂高岳の難所は、ここからの登りはじめです。何度か滑落事故や、それによるもらい事故も発生している場所です。自分は大丈夫でも、周囲の登山者が降ってくるかもしれない事を考えると、ヘルメットはやはり大切です。この日も、午前中に新村橋から涸沢カールへ向かうパノラマコースで滑落、午後は奥穂高岳で滑落が発生する事になります。
三点支持を守って通過すれば、後は難しい場所はありません。
常念岳
富士山
大天井岳
右側にあるのは、手前から涸沢岳、北穂高岳、槍ヶ岳です。左側には裏銀座の縦走路も眺められます。
本格的な登山デビューで登った笠ヶ岳
槍ヶ岳
鷲羽岳と水晶岳
黒部五郎岳
前穂高岳と雲滝
標高約1,500mもある上高地が凄く低い場所にあるように感じるここは、標高3,000mを超えています。
焼岳
標高3,190mの奥穂高岳の山頂に到着しました。日本で3番目に高い山です。日本で5番目に高い槍ヶ岳もご一緒に。山頂で写真を撮るために大行列ができており、結構な時間待ちました。一時は雹が降り出すほどで、動かずに待つ事は凄く寒かったです。
今までに2回、奥穂高岳に登った事がありましたが、どちらもガスガスの雨で視界はゼロでした。こうやって360度の展望を3度目の正直で観れた事は嬉しいです。
ジャンダルムと笠ヶ岳
同行者は奥穂高岳で待っていると言ったので、あまり歩けませんでしたが、少しだけジャンダルムへの道を歩いてみました。いつかジャンダルムの山頂まで歩いてみたいです。
名残惜しさを振り払い、涸沢岳へ向かいたいと思います。
涸沢カールを上から見下ろす感じ、そしてこの岩が突き出た感じがたまりません。
穂高岳山荘まで戻ってきました。お昼時なので、混雑は続いてますね。目の前に見える涸沢岳を先に登って、混雑が解消された頃、ここで昼食にします。
穂高岳山荘から約30分で、標高3,110mの涸沢岳に到着しました。日本で8番目に高い山になっています。
北穂高岳と槍ヶ岳
さっきからどれだけ写真を撮っているのでしょうか。今年はコロナや天候が合わずにあまり山に登れなかったりしたので、うっぷんが溜まっているに違いないですね。
ここから見る槍ヶ岳は、岩肌が彫刻刀で削られたような荒々しさがあって、かっこいいです。大キレットも、穂高側から見学できました。
穂高岳山荘の混雑が解消された事を願って、涸沢岳を下山します。ここから見ると、山荘の外にいた登山者はザイテングラートの方へ下っていそうです。
西穂高岳
穂高岳山荘の外で昼食にします。今回は親子丼です。
お味は美味です。温かい料理は癒されます。SOTOのパワーガス缶(CB缶)を初めて標高3,000mで使用したのですが、問題はありませんでした。OD缶と比べてかさばりますが、安価なので気に入っています。
ザイテングラート経由で涸沢へ下山を開始します。
タヌキ岩
残雪がまだわずかに残っています。昼食を食べたばかりですが、既に夕食の事を考えてしまいます。夕食はミートソースを和えたビーフンです。
蝶ヶ岳
山頂は蝶ヶ岳ヒュッテのすぐ右の頂きです。なだらかな稜線のような山頂なので山頂がどこか今まで分かりませんでした。今回、初めて蝶ヶ岳を同定できました。
時間が余っているので、持参したお菓子を食べながら休憩します。穂高岳山荘内にあった天気予報では、明日は朝からガスで、日中は雨の予報です。良い時に登る事ができて、本当に良かったです。
ザイテングラート取付まで下ってきました。ここまでくれば、ヘルメットはなくても大丈夫です。肌寒い気温でも、ヘルメットの中は蒸れて、熱中症のような頭の痛さと暑さが若干ありました。
ヘルメットで髪の毛が寝癖状態になっています。
獅子岩ともお別れです。今回すれ違った登山者は、ご高齢の人はとても少なかったように思います。山小屋の定員数は普段より少なく、テント泊の人は食料を持参しないといけないからでしょうか。
曇りだからなのか、寒さからなのか、昨日より紅葉がだいぶ進んでいるように見えます。下りは、涸沢小屋の方へ分岐を進みます。
赤のグラデーションで彩られた涸沢岳です。
テント場まで戻ってきました。例年だったら、更に多いだろうと考えると、どこまでテントが広がっていくのでしょうか。陽が暮れ初めて暗くなった頃(夕食中)にテントをどこに設置しようか、ない隙間を求めて歩いている登山者もいました。
それ故か、テント設置禁止のコンパネが置かれていた場所もテントが設置されていました。グループで山に登っても、1人1テントが主流ですし、テント場難民になりたくないので、やはり早目の到着が大事だと学びました。
ここのナナカマドは昨日よりも更に色鮮やかになっています。涸沢ヒュッテの売店は相変わらず長蛇の列で、食後の時間帯はトイレが長蛇の列です。
明日は展望が望めない天気なので、今のうちに景色を目に焼き付けておきます。
水汲みをしたら夕食の準備に取り掛かります。
ビーフンを茹でて、ミートソースで和え、野菜を投入したミートソースビーフンです。ミートスパゲティーそのものの味で、美味しかったです。麺の食感もスパゲティーのように錯覚してしまいました。ただスパゲティーと違って、ゆで汁が少なくても麺が鍋に焦げ付かないし、ゆで汁が糊状になりません。ゆで汁で味噌汁を作っても、問題ありませんでした。
涸沢ヒュッテの展望スペースから見たテント場のライトアップです。
夜空には無数の星が輝いています。それでも月が出て空が明るいため、星の数は少なめです。
満月の明かりを見届けて、就寝します。コンパネがあるため、寝心地は改善されています。相変わらず、寝返りはしにくい。