ルート
金時山は箱根山の外輪山の最高峰で日本三百名山の1つです。山頂からは富士山の眺望がすばらしく、眼下には巨大なカルデラ湖である芦ノ湖や大涌谷の噴煙地など箱根の景色が一望出来ます。
仙石原に用事があったので、そこから近い登山口の公時神社から登る事にします。ここへは、小田原駅や箱根湯本駅からバスで来ることが出来ます。仙石バス停で乗り換え、金時神社入口バス停で下車すれば到着です。
金時山の山麓にある公時神社には巨大なまさかりが置いてあります。金時山は昔話で有名な金太郎が動物たちと遊んだ場所であることから、金時山の由来となったと言われています。公時神社には金太郎のモデルになった平安時代後期の武士、源頼光に仕え四天王の1人に数えられた坂田公時が祭神として祀られています。
余談ですが、地元の学校の牛乳はきんたろう牛乳が出てます。
登山を開始します。道は山道ですが、危険な箇所は特にありません。また1時間ちょっとで山頂に到着できるため気軽に登れる山であり、金時山は登頂回数を競う山になっています。毎日登り、何万回登っている人もいる程です。
登山装備でなくても大丈夫です。私は普段靴が傷まないように靴だけ登山靴にしています。それ以外は普段着です。今回は夏ですが、冬は雪が降る事もあります。
この巨大な岩石は金時宿り石と呼ばれています。坂田公時(金太郎)と母の山姥(やまんば)が夜露をしのいだとされる大岩です。左にある道を進んでいきます。
迷子になるような道はありませんでした。分岐点には標識があります。急こう配な場所があるので、汗かいたら水分補給は大事ですね。
稜線へでる分岐点に近くなってくると景色が開けた場所が出てきます。
分岐点に到着です。明神ヶ岳や明星ヶ岳へも行く事が出来ますが、今回は乙女峠からの展望を見て下山するので行きません。
芦ノ湖や大涌谷、箱根カントリークラブを見る事が出来ますが、山頂からの展望が一番です。
標高1,212mの金時山山頂に到着しました。登山開始してからちょうど1時間です。ルートによっては駐車場から40分程で登る事も出来るようです。深夜登りはじめ、富士山と日の出を見る登山者も多くいます。初日の出はとても混雑します。
富士山とその麓が良く見えます。この大きなまさかりの鉄部分は後付けで、最初はなかったようです。
山頂には茶屋が2軒あり、こちらが有名な金時茶屋です。金時茶屋の看板娘である金時娘こと小見山妙子さんは14歳の時から70年以上切り盛りしており、現在は金時娘も金時茶屋にて健在だが足が悪いため切り盛りは息子がしています。
茶屋には登頂回数を記録するノートが置いてあり、登頂回数を競うなら記入してみても良いかもしれません。ただし、1日何回登っても1回カウントのみです。近場に住んでないと厳しいですね。
こちらは金太郎茶屋です。金時茶屋よりお客は少なかったですが、こっちには看板名物があります。地元産足柄牛と金太郎の息子「金平(きんぴら)」にちなんだゴボウを入れた「まさカリーうどん」です。昔からある土着名物ではなく、比較的新しい料理です。名物として定着するのか否や?!
金時茶屋の登山バッジです。茶屋によってデザインが異なりました。金時茶屋だとバッジの裏面に今日の日付を打ち込んでもらえるので、金時茶屋の方を選びました。
山頂から見た仙石原は素晴らしいの一言です。箱根山の外輪山にいる事が良く分かります。
噴煙をあげている大涌谷です。
芦ノ湖の遊覧船も見えました。
山頂で暫く休憩したら、乙女峠の方へ向かいます。結構歩きやすいです。
長尾山に到着です。ここは少し空間が開けています。
実は、ここで怖い体験をしてしまいました。長尾山まであと少しの時、長尾山の端っこから白い煙があがっており、数秒で煙が消えてしまいました。誰かがここから見えない角度でタバコを吸っているのだと思い近づいてみると、誰もいません。煙が発生する要因もありませんでした。
暑い夏の昼過ぎなのに、一気に体が冷えました。冷たい汗が背中を流れます。金時山は滑落するような場所もなく、標高差も少なく、登山時間も短い初心者向けですが、それでも滑落による死亡事故は発生した事は皆無ではありません。
走って逃げだしました。途中で登山者とすれ違いますが、冷汗は止まりませんでした。
煙は蒸気というよりはタバコのような燃やした時に発生する白い煙で、消え方が不自然でした。空気で薄まったり、蒸発した時の消え方や等ではなく、存在に気づかれて突然消えたような煙っぽくない消え方です。
乙女峠に到着です。御殿場市観光12選に選ばれています。
富士山の眺めが綺麗にみえます。雲がなければ富士山の全体像が麓から山頂まで見えていました。
乙女峠の分岐から仙石原方面へ下って行きます。
周囲の景色は稜線から再び山中に戻り、木の根っこや大きな段差もあります。車道に沿った登山道になっており、車が通過する姿も見えます。
真っ昼間から怖い思いをするとは思いませんでしたが、どんな山にも事故はあり、瑞牆山や比叡山など事件があった山もあるので、これからも不思議な出来事は登山を続ける限り出会うかもしれません。テントで寝ていると外から動物でなく人がテントの周りをぐるぐる回っている足音が聞こえるなんて話がよくあるようです。
何事もなく乙女口バス停に到着しました。バスに乗り、仙石バス停で乗り換え、小田原駅バス停で下車して帰りました。
日程表