11月も終わろうとしている今、大きな山は冬山になっています。雪山はまだ登った事もなくスキルもないので、雪がない山を日帰りか1泊2日で登ろうと考えていました。丹沢か雲取山に絞り込んだ挙句、丹沢の方がお金がかからないので丹沢に決めました。
新松田駅からバスに乗り西丹沢自然教室へ到着しました。新松田駅のバス停は混んでおり始発の前に臨時便が出ていましたがそれには乗れず、始発便に乗りました。
丹沢は何度か訪れていますが、丹沢最高峰の蛭ヶ岳や丹沢の名前がついている丹沢山に行った事がなかったため蛭ヶ岳と丹沢山を縦走するルートにしました。ヤビツ峠から西丹沢自然教室へ縦走するルートを考えていたのですが、標準タイム通り歩くと日暮れ時間を気にする登山となりそうです。
丹沢山にあるみやま山荘泊ならなんとかなりそうですが、今回は展望が素晴らしい蛭ヶ岳山荘に泊まりたかったので、それが可能な西丹沢自然教室スタートで大倉へ下山する計画に決めました。事前に蛭ヶ岳山荘へ予約するメールをしています。
ツツジ新道入口から檜洞丸へ向かいます。今朝の天気予報では午後から曇りになるそうなので山頂からの富士山や南アルプスが見れるかどうか少し心配は残ります。
山頂の紅葉はもう終わっていますが、標高が低い場所では紅葉が残っていました。
ゴーラ沢出合では橋がないため石の上を踏んで川を渡ります。祝日のためか親子登山者が多くいました。
ゴーラ沢出合からの登山道は急な勾配から始まります。それ以外は比較的歩きやすいです。
展望園地で遅めの朝食をしました。ベンチがあり、そこから富士山を見ながら菓子パンを頬張るのはちょっとした贅沢です。
富士山の麓まで見えますが、落葉してなかったら展望は期待できないかもしれないです。食事を終えて出発する頃には左から雲が発生して富士山を隠し始めていました。
5月シロヤシオが沢山咲いているベンチ場所では霜柱が沢山ありました。もう12月になったら雪が降ってしまうのかと思いながら、まさか今夜雪が降るとは思っていませんでした。
霜柱
雪山になった南アルプスが澄んだ冷たい空気の中で綺麗に見えます。
富士山を覆う雲が南アルプスを覆うまで時間の問題となりそうです。今回宿泊する蛭ヶ岳山荘に到着する頃には山頂からの展望があるのかどうか心配です。明日に期待でしょうか?
石棚山稜分岐
檜洞丸まで比較的歩きやすい木道が続きます。紅葉も花もない景色ですが、枝が織りなす殺風景が何とも魅力的です。また太陽を遮るものがないのでとても暖かいです。休憩すると体が冷えて寒いですけれども。
木道が壊れていました。
檜洞丸といったら先程の木道とここの立ち枯れの景色が印象的で、この景色を見ただけでこの場所がどこなのか特定できてしまいます。綺麗と思える立ち枯れはブナハバチの幼虫による食害だと思うと複雑な気持ちです。
檜洞丸では家から持って来たサバの味噌煮の缶詰とご飯、ブロッコリーでお腹を満たしました。美味しい缶詰はご飯が進み、山飯の頼もしい味方です。
檜洞丸からの展望は落葉してもありませんでした。
檜洞丸山頂側にある青ヶ岳山荘でトイレを済ませ蛭ヶ岳を目指します。青ヶ岳山荘まではシオヤシロを見に来たことはあるのですが、ここから先は初めての登山になります。
蛭ヶ岳の山頂に蛭ヶ岳山荘があるのが見えます。ここから結構距離があるだけでなく、アップダウンもありそうです。
ひたすら下って行きます。倒木を跨いだりするも下りは登りよりも筋肉を使わないため楽だと思ってしまいそうです。蛭ヶ岳は檜洞丸よりも標高が高いため、今下っている分の標高を再び登らないといけないという事ですね。
檜洞丸から蛭ヶ岳へは登山客がものすごく減りました。心細いと同時にここの道を通るという事は今晩ご一緒になりそうです。人通りが少ない場所で一番最後尾になるのはすごく抵抗があります。何かあっても最後尾だと誰にも気づかれないので怖さがあります。
痩せ尾根が何か所もあります。
金山谷乗越
今までに数組の檜洞丸の方へ向かう登山者とすれ違いました。本日中に西丹沢自然教室へたどり着き、帰るのでしょうか?
痩せ尾根が一部崩落していました。丹沢は崩落個所が幾つもあるイメージがあります。またマイナールートだけに限らず登山道の修復も北アルプスと比べると迅速ではない気がします。
登山者数やお金の問題でしょうか。東丹沢と西丹沢でも差がありそうな気がします。。東の方が人気ありますし、今回の縦走では丹沢山から塔ノ岳にかけて登山道の修復や整備をしている最中の場所が数か所ありました。
標高1,460mの臼ヶ岳に到着です。実はつい数時間まで丹沢に臼ヶ岳と言う山があるなんて知りませんでした。そんなマイナーな山で、あえてここを目指す人はいないでしょう。隣にある蛭ヶ岳が良く見える場所でした。
ここでおやつ休憩をしていると檜洞丸で見かけたご高齢のおじいさんが追いついて来ました。蛭ヶ岳は初めてで1人登山という事なので結構な健脚です。
臼ヶ岳から見た蛭ヶ岳
突然ですが問題です。山頂と山頂の間にあるものは何でしょう?
答えは...コルと呼ばれる山のピークと山のピークの稜線上で標高が最も低くなった場所です。臼ヶ岳の山頂から蛭ヶ岳の山頂を目指すには一度標高を下げて、また登り返します。嗚呼、何度も下ったり登ったりして大変。
今日のルートの標準タイムは7時間で、距離は9kmいかない位です。累積標高差は登りが約1,853mあります。本格的な登山は約2か月振りだったため、足がなまっていました。足が登山モードになったのはいつもよりも遅く、歩き始めて3時間後位でした。
蛭ヶ岳の山頂まであと少しの所まで来ると今日の一番の難所である鎖場が出現します。といっても登りなのでとても楽です。鎖使わず岩を掴んで登れました。
鎖場が連続しており、傾斜のある痩せ尾根を登っていくため高度感が少しあります。難易度はありませんが、長時間の登山による疲れによって事故らないように注意したいところですね。
鎖はあくあでも補助的存在ですが、肩がこらない程度に使うと足がと~~~っても楽ちん。
傾斜のある登山道からは素晴らしい景色が木々に遮られる事なく見えました。遠くには熱海の方の海まで見えます。
鎖場が終わればもう少しで今日のゴール地点です。木々の量が少なくて殺風景なのは情緒あるけれど...やっぱり害虫の影響なのかな?どうでしょう?
標高1,673mの蛭ヶ岳山頂に到着しました。残念ながら富士山は雲の中、南アルプスも雲の中。ですが、夕焼けが綺麗で暗くなる前に到着出来て良かったです。
360度の大展望が広がります。
東京の方面を見ると街並みが眼下に広がります。夜はライトアップされた夜景に心奪われるようなので、今夜が楽しみです。
まだまだ景色を眺めていたいですが、山頂にある蛭ヶ岳山荘で宿泊の受付を済ませに行きます。今日は2人で布団1枚の大混雑でした。布団は広くないため身動きが厳しい位狭かったです。食事は夕食だけ頼みました。
本当はテント泊したいのですが、丹沢にはテント場は基本的にないため我慢です。
夕食は第2回目の17:45からでした。カレーかおでんのどちかが夕食らしいのですが、今回はカレーでした。夕食の評判は丹沢山にあるみやま山荘より美味しくないとネットにクチコミがありましたが、レトルトカレーは美味しかったです。ただ、ご飯は少し美味しくないです。
カレールー以外はおかわり自由なので、ありがたいです。缶詰のパインも食べ放題です。
食後は街の夜景を観賞しました。ガスってしまうと観れないのでラッキーでした。途中から雪が降り出してきました。いびきの音で眠れなくなるのはご遠慮したいため、消灯前に早めに寝床に潜り込みました。