翌朝の天気は相変わらずガスっており、強風でしたが雨はほぼ止んでいました。別館から本館に移動し、朝食です。やっぱりご飯が美味しくなかったです。
食後は昨日行かなかった唐松岳の山頂へ向かいます。山荘の周辺にはコマクサが幾つも咲いていましたが、全て咲き終わりでした。山頂までは往復30分程なので、リュックは山荘に置いてきています。
湿気があるため、風を通さない雨合羽を上下着ていますが晩秋のような寒い強風が吹き付けてとても寒いです。下界では猛暑だったようなので、大違いです。
唐松岳頂上(2,696m)に到着しました。昨日も今日も視界は最悪で、明日の天気予報も雷の可能性まであるので展望は絶望的です。
積み上げられた石の所にヘビがいました。珍しいですが、出来ればオコジョだったら...なんて贅沢ですね。景色ダメならせめて...plz!!!
唐松岳頂上山荘に戻り、リュックを背負って出発です。今日は五竜岳へ続く稜線を歩きます。稜線歩きの出だしには牛首と言う難所があります。連続した鎖場で、高度感がある位の難易度は低めですが、滑落したらおしまいです。
強風が吹き付けており、かつ狭い岩場の足場も昨日の雨や湿気で濡れて滑らないか心配でしたが、雨は降っていなかったので通過する事にしました。
強風が吹き付けており、かつ狭い岩場の足場も昨日の雨や湿気で濡れて滑らないか心配でしたが、雨は降っていなかったので通過する事にしました。
意外と滑る事なく進む事が出来、ガスのおかげで視界がなく高度感がありませんでした。高所恐怖症にとっては良いコンディション?かもしれないですが、強風で頻繁に体が吹き飛ばされそうになったので、危ない箇所は風のタイミングを見て進みました。
雲の切れ間に見えるのが五竜岳です。初めて通るルートなので、ガスでルートが見えないとどんな感じで進むのか不明でした。アップダウンがどれ位あるのか、牛首がどこまで続いているのか、気になる所です。
雲の切れ間に見えるのが五竜岳です。初めて通るルートなので、ガスでルートが見えないとどんな感じで進むのか不明でした。アップダウンがどれ位あるのか、牛首がどこまで続いているのか、気になる所です。
五竜岳からこっちへ向かってくる登山者と数組すれ違いますが、場所によってはすれ違えないので、混雑していたら渋滞しそうです。
足場が十分にある場所へ到着しました。途中ですれ違った登山者がブロッケン現象を観れたようですが、太陽が雲に隠れて当分お預けのようです。
どんどん高度を下げて行っています。
聖なるピッケルを発見しました。これを抜く事ができるのは選ばれし勇者だけだと言う言い伝えは...ありません。
強風で雲がものすごいスピードで流れ、刻一刻と景色を変化させていきます。ほんの僅かな時間、五竜岳の一部が見えては直ぐに隠れてしまいました。
ギザギザした山の姿を見ているだけで恍惚してしまいます。遠くを見ると鎖場が待ち構えていました。
足場が結構な角度で斜めっていました。グリップ効かせないと危ないので恍惚状態から目を覚まし、慎重になります。
岩が何かに見えそうだが、インスピレーションが沸きません。顔に見えないし、体の一部にも見えない。動物にも見えない。岩は岩でした。
手前の稜線だけガスがなくなりました。どうやら難所は全て終わったようです。左下の岩山を見ると何か人らしいものが見えました。
カメラをズームして見てみると、10人ほどのグループが詰まっているようでした。
団体とすれ違うために、ここで暫く全員が通過するのを待ちました。こんな天気で山登りするなんて、物好きな人たちでしょうか?えっ...?!私?私も物好きなんでしょうね。
相変わらず強風がありますが、気が付けば晴れ間が一部見えています。稜線の右側はガスが結構なくなっています。もしかして、午後はガスがなくなって晴れるのでしょうか?
ガスが稜線にぶつかって折り返してました。片側だけガスっているのは幻想的だなと思いました。
この稜線を歩く中でホシガラスを何度か見かけているのですが、なかなか写真に収めるのは難しいです。真ん中に何か鳥らしき物体がいるのが見えるでしょうか?これが精一杯でした。
ホシガラスはここら辺に多く群生しているハイマツの実を食べますが、灰色と青色を混ぜたような色の実を付けたオオシラビソも多く群生していました。
大黒岳
小さな水たまりの側に白いトリカブトが咲いており、初めて見ました。水たまりの中にはオタマジャクシが泳いでいました。
最低鞍部に到着しました。ここまでは下りがメインでしたが、ここからは登りメインになります。
今まで五竜岳をちゃんと見る事が出来なかったのですが、ガスがほとんどなくなり、その姿を遂に見れました。諦めていたのですが、ようやく天気が晴れました。
振り返ると今日歩いて来た稜線にガスはまだありましたが、唐松岳の姿を初めて見る事が出来ました。
雲は依然と多いものの暫くは天気が持ちそうなので、天気が再び崩れない内に五竜岳の山頂を目指せたら良いですね。
五竜山荘が見えてきました。山頂はガスっているため、山頂からの景色が見れるかどうかは運任せになりそうです。
遠見尾根への分岐がありました。明日の下山はこの尾根を通ります。再び唐松岳がガスってきました。
五竜山荘に到着しました。今日は日曜で明日から平日なのと、天気が悪かったため宿泊者は少なく、夕食時、食堂の席が半分程しか埋まりませんでした。おかげで今夜も1部屋貸し切りになりました。
まずは昼食を食べようと思ったのですが、ちょうど山頂のガスが消えかかっていたため、写真だけ撮りました。
ここで五竜山荘に滞在しているレスキュー隊の人から登頂するなら今日が良いと言ってました。明日は天気が荒れるとの事です。
ここで五竜山荘に滞在しているレスキュー隊の人から登頂するなら今日が良いと言ってました。明日は天気が荒れるとの事です。
昼食は食堂で700円のチャーハンを注文しました。量は少なめですが、とっても美味しいです。唐松岳頂上山荘の食事とは味が異なっておりました。
山小屋の天気を見ると明日は雨と雷になっていました。今日の晴天は奇跡のようです。
山小屋の天気を見ると明日は雨と雷になっていました。今日の晴天は奇跡のようです。
百名山でもある五竜岳へ登山開始です。結構な岩場で唐松岳とは優しさが確実に違っていました。
昨夜宿泊した唐松岳頂上山荘が見えました。左側が寝泊まりした別館です。五竜山荘と違って規模が大きいです。八方池に観光しに行った人から聞いた話では、八方池の観光ついでに唐松岳山頂へ行けそうな位、八方尾根の登山道は簡単に見えたと言ってました。
チングルマと唐松岳
ずっと白馬岳の方がガスって隠れていたのですが、この時だけガスがなくなっていました。山で一番観たかった絶景とはこの景色だったので、本当に大満足です。出来れば、唐松岳から白馬岳や五竜岳も観たかったのですが、全てを諦めていた自分としては、これだけで十分でした。
遠くに白馬の町が見えます。五竜山荘から結構な高さに来ました。途中高度を感じる岩場もありました。
クライミングする必要はないですが、垂直に近い岩場を登っていく事もあり、怖いながらも楽しめました。
山頂手前からは鹿島槍ヶ岳とそこに続くキレットが一望出来ます。右奥には槍ヶ岳もうっすら見えました。
何とかガスで視界がなくなる前に五竜岳の頂上(2,814m)へ到着しました。唐松岳より標高が高いのが良く分かります。360℃の大展望は山頂に到着した特典でした。
残念な事に5~10分もするとガスってしまいました。五竜山荘へ下山する中、雨まで降り出してきました。考え方を変えれば、山頂に到着するまで天気がガスらず待っていてくれたので、本当にラッキーです。
ガスの影響で雨になるまでの少しの間、ブロッケン現象が発生しました。
五竜山荘の前でイワヒバリを見つけました。冬支度なのか、既に結構太ってます。近くに行っても逃げずに、逆に向こうから近づいて来ました。
山荘では色々な商品が販売しており、「山が好き、酒が好き」Tシャツを着た熊やテルテル坊主のマスコットが付いたキーホルダーがとっても可愛かったです。たまに登山リュックに小さなマスコットが着いているのを見かけるので、山に登った事をさりげなくアピールできるのではないでしょうか。登山バッジだと着けてる人を見かけないので、着けようか迷ってしまいます。
人間が着る「山が好き、酒が好き」Tシャツがとても有名で欲しかったのですが、2018年バージョンと生地に書かれているため、いかにも「観光地で買った商品」ぽさが強烈で、購入しませんでした。
夕食は昨日と同じカレーでしたが、こちらは結構スパイシー多めで美味しかったです。カレーよりも、カレーに添えてある肉の中に卵を埋め込んだ料理がとっても美味しかったです。
五竜岳から下山中、雨の中山頂へ向かっていた登山者がいたのですが、夕食中に遅れて帰ってきました。雨合羽を来ていなかったようでびしょ濡れでしたが、怪我なく帰って来れて良かったです。夕食始まっても帰ってきていなかったので話題になってました。
ちなみに山頂付近に雷鳥がいたのに気が付いたのは、この登山者だけでした。雷鳥を見た事ないので、とっても惜しい事をしました。いつも雷鳥やオコジョがいないか色々目を光らせてはいるのですが、中々ダメです。
ちなみに山頂付近に雷鳥がいたのに気が付いたのは、この登山者だけでした。雷鳥を見た事ないので、とっても惜しい事をしました。いつも雷鳥やオコジョがいないか色々目を光らせてはいるのですが、中々ダメです。