初心者ルートで目指す槍ヶ岳と逆さ槍が見える天狗池 1日目
今回は初めての槍ヶ岳登山です。高所恐怖症ですが、今回槍ヶ岳の穂先まで登るためヘルメットを購入しました。今までの愛用リュックは手のひらサイズに折りたためる超軽量40Lでしたが、今回のためにがっしり腰ベルト付の55Lリュックを購入しました。本当はテント泊用として購入してるので山小屋2泊用の荷物とヘルメットを入れても余裕がありました。
22:25新宿バスタからわやか信州号に乗り込み、05:25上高地バスターミナルに到着しました。早朝は河童橋に観光客がほぼおらず、この時間帯特有の静けさです。登山届を提出し、明神へ向かいます。
明神に到着しました。上高地から横尾まではずっと平坦な道のためとても楽です。横尾まで標準タイム3時間で距離は9.5kmです。槍ヶ岳山荘までは標準タイム9時間15分で距離は19kmです。
2泊3日の登山ですが、どの山小屋に宿泊するかは実は決めていません。1日目で槍ヶ岳山荘まで登れたら理想ですが、体力に自信ない人は槍沢ロッヂに1泊して、次の日槍ヶ岳山荘へ宿泊する事が多いようです。
私はどうでしょう?槍ヶ岳登った事ないので9時間15分で19km登れるか未知数です。標高差は1,500m以上あります。
ダメだったら初日は槍ヶ岳殺生ヒュッテ、大丈夫なら槍ヶ岳山荘へ行く事にします。全くダメなら槍沢ロッヂ泊です。
新しい登山靴は磐梯山で初めて履いて、今回2回目でまだ足に馴染んでいません。足にマメができないように事前に踵に絆創膏を貼ってあります。
木々に覆われた山道と異なり、視界が開けて山々を見ながら歩けるととても気分が良いですね。河童橋から見る景色とは異なります。明神より奥を歩くのは初めてなので、好奇心旺盛になります。
徳沢に着きました。建物が幾つもあり、観光地のようです。ここでテントしている人を見ると、いつか自分もテント泊で登山してみたくなります。
平坦な道はまだまだ続きます。
横尾に到着しました。明神は自販機ですが、徳沢、横尾、槍沢ロッヂ、ババ平(テント場)には無料の水場があり、登山道にも自然の水場があります。
今回は中身入りのペットボトル2本と空のペットボトル3本持ってきました。水場がなかったり有料の場所は水を4本用意し、それ以外は水2本で安心して登山できる目安でした。
横尾にある涸沢カールへ続く橋です。今回はこの橋を渡りませんが、秋になったら涸沢カールの紅葉を見てみたいものです。槍ヶ岳方面の登山道を進みます。
道の途中で、苔むした石の間を流れる水からマイナスイオンが発生していました。何とかの滝と命名すれば観光スポットになりそうです。
沢の側をずっと歩きます。水に恵まれ、山々に囲まれ、道は整備され、贅沢です。川の底は水色と黄土色のコントラストになっており、美的センスを感じました。
ヘリの音がするので、空を見上げると月を発見。荷物をぶら下げたヘリも発見。負傷者じゃなくて良かったです。
二ノ俣橋を通過します。
だんだん平坦な道から登りになって、登山モードでない足がきつくなり始めると槍沢ロッヂに到着します。時間はまだ08:47です。標準コースタイムだと10:00過ぎに到着予定なので、平坦な道で時間を稼いだようです。
持参して来た菓子パン2個で朝食タイムにしました。行きは気が付かなかったのですが、唯一この山小屋から槍ヶ岳の山頂が見えます。ここ以外だと槍ヶ岳付近まで登りきらないと槍ヶ岳を目にする事はできませんでした。
食事を終え、水もペットボトルに詰めたら出発です。事前にここら辺のどこかで槍ヶ岳が見えると情報はあったのですが、少し歩いた先に槍見があり、これの事だろうかと疑心暗鬼でした。ちなみにこの槍見は槍ヶ岳とは無関係です。
登りの傾斜がきつくなってくるが、休憩した足も登山モードになり楽になってきました。そして雄大な山々を観賞できるババ平に到着です。この景色だけでもお腹一杯になりそうですが、山頂はそれどころではないでしょう。
ババ平から槍ヶ岳までの距離は5kmです。しかしここから槍ヶ岳山荘までの標高差は1,000mあり、標準コースタイムは4時間です。平坦な5kmなら1時間で着いてしまう事でしょう。
山肌を見ると滝が幾つも存在しており、山の雪渓から溶け出した水でしょうか。それが登山道に沿って流れる沢に流れ込み、上高地へ流れて行くのが良く分かる社会見学でした。
途中でツアー登山客と細い道で出逢い、詰まってしまったため、追い越しさせてもらいます。
自分達よりも歩くスピードが速く、追い越すような人が来た時は「急行が後ろから来たよ。」って良く声掛けしているのを耳にします。「急行」は一般的な登山隠語のようです。では、トレイルランニングの人達は「特急」でしょうか?
登山道に地図に載って来ない水場がありました。
水俣乗越分岐に到着です。水俣乗越の方へ行けば燕岳や大天井岳から槍ヶ岳を目指すルートに合流します。今回は槍ヶ岳と書かれている方向、つまり上高地から登る人が通る一般的なルートで山頂を目指します。
槍ヶ岳がまだ見えない。どの方角にあるのだろうか。良く分からないけれど雪が残るあの遠くの山が素敵だとか色々考えていました。まさか、翌日その山の頂上や尾根を歩く事になるとは知らず、山の名前も知りませんでした。
実際、槍ヶ岳は雪が残るあの遠くの山の右側に並んでありますが、手前の山で隠れていました。
種類や数は多くないものの、トリカブトやコオニユリ、ヨツバシオガマ、ミヤマタンポポなどが登山道で咲いていました。
途中で槍ヶ岳から下山している小学生の団体に出会いました。後で調べてみると信州まつもと山岳ガイド協会やまたみが企画主催している「やまたみキッズ」でした。小学生から70代以上でも登れる山なんですね。
今まで通った登山道を振り返ると、奥のカーブのずっと先がババ平で、もう見えないのが分かります。ここまでで既に16kmは歩いていました。槍ヶ岳まで距離に関してはあと3km程なので、もう手前という感覚ですが、いつになったら槍ヶ岳見えるのでしょうか。
体の調子がちょっと変になりそうな気がしたので、少し立ち止まり深呼吸。疲労はまだ大丈夫なので、もしかして高山病の前触れでしょうか?1日で標高1,500m以上高い場所に行くので、念のため高山病予防として深呼吸しながら進む事にします。
天狗原分岐に来ました。ここから左のルートに行くと、天狗池があり水面に逆さ槍ヶ岳が映ってとても有名です。山の雑誌に定番で紹介されてるとすれ違った登山者が言ってました。山の専門誌を読んだ事ないので、どの雑誌が有名なのか気になる所。しかし8月後半にならないと池が雪解けしないとの事です。
今は8月になったばかりで、まだ見れないので槍ヶ岳へ直行します。
まさか明日、天狗池を通過し、池に映った逆さ槍ヶ岳を見る事ができたなんて、今は想像もしていませんでした。1日で槍ヶ岳山荘まで行けそうなので、残りの2日どうしようって思ってました。
天狗原分岐を少し上を行くと、最後の水場になります。槍ヶ岳山荘までもう給水出来る場所はありません。
小屋の水場の水は飲めても、どこからやって来たのか不明な水って飲むのに少し抵抗あります。いや、結構抵抗あります。茶色い苔の上を通過した水とか最後の手段って思ってしまいます。
今回は小学生から高齢者までみんな飲んでいたので頂く事にしました。冷たくて美味しいです。当然ですが、カルキの味がしません。
給水で元気になった体で歩き続けると、遠くに槍ヶ岳がついに、ついに見えました!感動の対面です。標高3,180mもあるのに、こんなに槍ヶ岳を見られないまま登るとは予想してませんでした。
☆:*:・感。゚(゚ノД`゚)゚。動・:*゜☆
遠くにいて間近に見られないなら、歩いて...じゃなくて、カメラでズームしてしまえば、目の前で拝めますね!最新テクノロジーよ!ありがたや~ありがたや~。
播隆窟
槍ヶ岳初登はん・開山をなしとげた念仏行者播隆がそのつど利用した岩屋。播隆行者は5回槍ヶ岳登山をしたが、天保5年の第4回登山の時は、この岩屋で53日間も篭もり、念仏を唱えたという。
ふむふむ、偉い人がここで過ごしたって事だけは理解しました。きっと疲労で頭が回らない事にしておきましょう♪\(^▽^)/
槍ヶ岳殺生ヒュッテとの分岐で、通常ここから1時間で槍ヶ岳山荘です。カメラでズームしてませんよ。本物の距離感です。
ここからの岩場はうさぎ跳びでぴょんぴょん、あっという間に山荘に到着♪って事には...ならないですね。はい、頭のネジが外れたみたいです。岩の隙間にネジが落ちたようなので、誰か見つけてください。
私が初めて衝撃を受けた高山植物、チングルマです。花からピンクの穂へ変身する過程を見たのは初めてです。穂って最初は短くて伸びるとは知らなかったです。
最初に出逢った時は、花弁はなく、穂だけの状態でした。なんじゃこの植物は!って思いました。このアングルは私の十八番です。山をぼかして山と一緒に植物を撮影すると、下手でも上手く撮れた気がします。
密集したお花畑がありました。色んな植物が密集してるのも良いけれど、1つの種が密集してるのも良いですね。
東鎌尾根にあるヒュッテ大槍です。燕岳や大天井岳から槍ヶ岳を目指すルート上にあります。
こちらは槍ヶ岳殺生ヒュッテ。今回は槍ヶ岳山荘に泊まりますが、ヒュッテ大槍や殺生ヒュッテも槍ヶ岳に近いので、次回はこっちの方に泊まってみたいものです。
槍ヶ岳山荘に到着しました。っと書いてしまえば、それまでですが、槍ヶ岳殺生ヒュッテとの分岐からここまですごく大変でした。足の疲労が限界になり、ちょくちょく小休憩と共に水を多めに飲んでいます。
道中に立ち上がった瞬間、少しふらっとしました。高山病予防の深呼吸はしてたので、これはもしかして...エネルギー切れ?
お菓子を取り出して小休憩にしました。今回は甘酸っぱい梅のグミと飴、そしてチーズ味の柿の種とイカフライを持ってきました。飴を3つ一気に口に入れてガリガリ噛み砕くと口の中が至福に染まります。
思えば、上高地を出発して7時間以上歩いてますが、まとまった休憩を取ったのは槍沢ロッヂで朝食タイム20分のみでした。あとは写真撮るために立ち止まったり水場で水を汲む時に立ち止まったくらい。
そんなこんなで山荘に到着した時は、もう登山なんてこりごりって思ってしまいました。標準コースタイムが9時間15分ですが、7時間36分で到着。定期的に山を歩いていると、自然と山に適応した体や足になるようです。無理をしないペースを心がけていたので、こんなに歩けるとは思ってませんでした。
今日の寝床である蚕棚で持参したおにぎりの昼食です。隣の寝床の方が早くしないと曇って山頂からの景色が残念になってしまうと言われたので、お急ぎペースで昼食です。
持参した3,299円のヘルメットを持って槍ヶ岳の穂先へ向かいます。既に笠ヶ岳の方が曇って360度の絶景とはいかない感じだったので、明日も登る事にします。山荘でヘルメット借りると1回500で、明日も借りるとなると合計1,000円。なにわのハートがヘルメット購入して正解やろ!って叫んでました。
えー、まずは登った事ないので、前の人の登り方を見よう見まねでやります。穂先は高所恐怖症の人は登らない方が良いと言いますが、確かにその通りでした。人が沢山行列なしているのに、恐怖で体がこわばってしまいます。
右に突き出てる部分が槍ヶ岳の子槍です。アルプス一万尺小槍の上で、アルペン踊りをさぁ踊りましょ♪って曲に出てくる小槍です。そんなとこで、踊れるかいな?!(バシッ♪)
足場ちゃんとしてて、三点支持出来れば安全言うてるけれど、指2本しかかけられないつるつるリングや太めの釘に足乗せるって結構怖いで!滑ったらどないするんって、短い手足を懸命に伸ばしながら思ってしまいました。
登山は自己責任で、他人に迷惑をかけない。それだけを念仏のように数多唱えながら登って行きました。そして、ついに、しがみ付きながらハシゴを登っていくと...
標高3,180mの槍ヶ岳山頂に到着しました。3,000m超えの場所に立つ日をどれだけ待ちわびた事か。登山者なら登ってみたい槍ヶ岳に到達した感動は山荘まで下る恐怖を忘れさせてくれるもの...ではありませんでした。さすがにね。登るより降りる方が怖いって言いますし。
今日登って来た登山道が見えます。上高地は遥か彼方にある事でしょう。人間ってこんなに歩けてしまうんですね。
全ての山を見下ろすような感覚は最高です。普段は見上げる事しか叶わない。
感動も束の間、明日も登るので山荘まで降りて行きます。親にハーネスを付けられて降りている小学生もいました。
帰りもハシゴにしがみ付きながら降りて行きます。腰が引ける!ってなりながらも写真撮ってます。
後ろ向きじゃないと降りられないし、後ろ向きの方が安全って分かっていながらも、怖いからなるべく前向きで降りてしまいます。後ろ向きで足の置き場が分からない場所があったので、側にいた人に教えてもらいました。明日は1人で登り降りできるようになります。
無事に穂先を降りる事ができ、山荘目の前のベンチでジュース休憩です。ベンチの目の前は...
こんな感じです。贅沢なロケーションにベンチがありますね。夕飯までたっぷり時間があるので写真撮影と休憩してました。
槍ヶ岳。左にあるのが子槍です。
山頂を客観的に見ると、また違った印象を抱きます。登って降りての往復で1時間30分程でした。劇混みの時は4時間以上かかるようなので、少し混んでたくらいでしょうか。
(||゚Д゚)怖ァ...
槍ヶ岳山荘ではイワヒバリが数匹いました。厳しい自然の中で、その瞳に宿る想いとは...夕飯何だろう?
お花畑発見。高山植物は、山を歩いて登らないと見れないのが良いですね。ご褒美って感じがします。(まぁ、ゴンドラ使って一瞬で山のお花畑に到着って裏技ありますが。)
街に待ちかねた夕食はハンバーグでした。メルティーキッスかと思ったデザートはチョコ風もちもちお菓子でした。
相席になった登山者に明日の予定を相談すると、南岳の方へ行ってはどうかと言われたので、そこへ向かう事にしました。ちゃんと行く前にネットでルート調べ、他の案と比較し納得した上での決断です。圏外じゃないって山も便利になってます。
夕食後は夕陽観賞です。明日も雨の心配ないので楽しみです。穂先に登っていた時は雲がかかっていましたが、今はなくなりました。残る心配は、夜のいびきで寝不足にならないかだけです。
心に沁みる夕陽
明日の予定は、槍ヶ岳山頂に行ってから南岳へ行き、南岳山荘で登山バッジを購入。道を引き返し、天狗池を通って槍沢ロッヂまで下山し一泊します。
明日行く南岳への尾根です。テント場は山荘に来た時はまだ空いてましたが、満杯になってました。
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