コセリバオウレン

コセリバオウレンとは、葉が3回3出複葉で細かく分かれており、小葉はセリの葉のように切れ込むことが名前の由来になっている多年草です。草丈は5~10cmで、黄色い根茎はオウレン(黄連)という生薬になる日本固有種です。山地の湿った林内に生えています。

花は花弁のように見えるのが萼片で5~6枚あり、萼片より長さが短い花弁がそれより内側に8~10枚あります。雌雄異株または雌雄同株で雄花と雌花、両性花があります。花は白色ですが、黄色やピンク色を帯びている個体もあります。茎の色はあずき色、緑色を帯びていたり様々です。

類似した植物にセリバオウレンとキクバオウレンがあり、葉の付き方が異なります。

基本情報

和名:漢字
小芹葉黄連
学名
Coptis japonica (Thunb.) Makino var. japonica
分類:目
キンポウゲ目 Ranunculales
分類:科
キンポウゲ科 Ranunculaceae
分類:属
オウレン属 Coptis
分類:種
コセリバオウレン C. japonica var. japonica
花期
2~3月
分布
東北~四国
分布地
筑波山
その他

詳細情報

コセリバオウレン
2月上旬
コセリバオウレン
3回3出複葉

春先に咲く花であるため、スプリング・エフェメラル(春の妖精)と呼ばれることもありますが、葉は一年中存在する常緑植物です。

コセリバオウレン

セリバオウレンの葉は2回3出複葉、キクバオウレンの葉は1回3出複葉です。花が黄色い場合はウスギオウレンに似てしまい、どちらも葉が3回3出複葉です。

コセリバオウレン
両性花(あずき色の雌しべ)
コセリバオウレン
雄花

雌しべはあずき色のものと緑色をしたものがあります。糸状の部分は花糸と呼ばれる雄しべの一部分であり、先端の丸まっている部分から花粉を出します。

コセリバオウレン
コセリバオウレン