ヒロハセンブリとは、センブリの海岸型変種でハマセンブリとも呼ばれています。センブリの葉は細長い線形で幅は通常1.5mm程ですが、ヒロハセンブリの葉は長楕円形や披針形で幅は3~5mmあります。また葉がより厚く、光沢が強いです。上部の葉よりも下部の葉の方が幅が広くなる傾向があります。
2005年に新変種として発表され、その時の標本は八丈島の西白雲山で採集されています。その後、千葉や静岡、京都などの海岸でも発見されています。
花はセンブリと同様で花冠が4~5深裂します。草丈も同様の10~20cm程ですが、海風で茎が倒れて這っていたり、草丈が短かったりします。
和名:漢字
広葉千振
学名
Swertia japonica (Schult.) Makino var. latifolia Konta
分類:目
リンドウ目 Gentianales
分類:科
リンドウ科 Gentianaceae
分類:属
センブリ属 Swertia
分類:種
ヒロハセンブリ S. japonica var. latifolia
花期
10~11月
分布
千葉県以西, 伊豆諸島
分布地
三原山, 八丈島
その他
11月
4深裂と5深裂の花
花冠裂片は長さ約1cmで、広披針形をしており紫色の条があります。センブリとの違いはありません。
海岸型を変種として命名する場合、マツムシソウならソナレマツムシソウ、アキノタムラソウならソナレアキノタムラソウ等、「ソナレ」が接頭辞のような名前の先頭に付けられることが多いです。しかしソナレセンブリは既に別の種として存在しているため、ヒロハセンブリと名付けられています。