アケボノソウ

アケボノソウとは、集散状円錐花序で深く4~5裂する花冠を持ちます。花は白色で、各裂片には2個の黄緑色の腺体と紫黒色の斑点があります。白い夜明けの空に、無数の斑点を星々に見立て、それが曙草と言う名前の由来になっています。

草丈は50~120cm程になる2年草で、1年目はロゼット葉で冬を越します。湿地や沢沿い、湿った草原等、湿度のある場所に生えています。茎は4稜条があり断面は4角形です。根生葉は大きな長楕円形をしており、長い葉柄と平行する数脈があります。茎葉は卵状楕円形で、基部はくさび形で先端が尖ります。

花冠に斑点がないものは、品種として、ホシナシアケボノソウやフナシアケボノソウと呼ばれています。

基本情報

和名:漢字
曙草
学名
Swertia bimaculata
分類:目
リンドウ目 Gentianales
分類:科
リンドウ科 Gentianaceae
分類:属
センブリ属 Swertia
分類:種
アケボノソウ S. bimaculata
花期
9~10月
分布
北海道~九州
分布地
箱根, 生田緑地
その他

詳細情報

アケボノソウ
5裂する花
アケボノソウ
4裂する花

花は無毛で、まれに花冠が3裂や8裂することもあります。柱頭は1個で、雄しべは裂片の数だけあります。2つある黄緑色の腺体は蜜腺溝と呼ばれます。ここから蜜を分泌して、蟻やアサギマダラ等の虫を引き寄せます。

アケボノソウ

果実は蒴果で花冠より少し長く裂開し、種子は約1mmの大きさで粒状突起があり、黒褐色です。

アケボノソウ
神奈川県の湿地
アケボノソウ
花と開花直前の蕾
アケボノソウとアサギマダラ
アサギマダラ
アケボノソウとトンボ
トンボ
箱根湿性花園のアケボノソウ
箱根湿性花園