フガクヤシャビシャク

フガクヤシャビシャクとは、富士山とその周辺で発見された、苔むしたブナの木などに着生する落葉低木です。他の地域に生育するヤシャビシャクと違って、花は萼片の先端が赤味を帯び、葉の切れ込みが深く、枝に棘が存在し、まばらに長い腺毛が葉柄に見られます。

高さは30~50cm程になり、花は萼片と花弁は共に淡緑白色で、赤味を帯びること以外はヤシャビシャクと相違ありません。花弁状の萼片は5枚あります。

フガクと名前が付くように富士山に自生しますが、恵那山でも自生が発見されており、分布域の範囲やヤシャビシャクとの住み分けは、確定していません。

基本情報

和名:漢字
富岳夜叉柄杓
学名
Ribes fujisanense
分類:目
ユキノシタ目 Saxifragales
分類:科
スグリ科 Grossulariaceae
分類:属
スグリ属 Ribes
分類:種
フガクヤシャビシャク R. fujisanense
花期
5~6月
分布
山梨県, 静岡県, 長野県, 岐阜県
分布地
富士山, 秩父山地, 恵那山
その他

詳細情報

フガクヤシャビシャク
高い樹上に着生する個体
フガクヤシャビシャク
幼木

新種として記載されたのは2022年で、それ以前はフガクヤシャビシャクはヤシャビシャクとされてきました。