オオタチツボスミレ

オオタチツボスミレとは、淡紫色や淡赤紫色の花を咲かせる多年草で白花のシロバナオオタチツボスミレも存在します。タチツボスミレに似ていますが、それより大型であることが名前の由来になっており、葉が大きく円心形で、葉の表面はみずみずしくてシワがあり、葉脈が凹みます。またタチツボスミレの距は紫色ですが、オオタチツボスミレの距は白色です。

草丈は15~25cmになり、結実すると40cm程まで伸びて遠くまで種子を飛ばします。果実は砲弾形の蒴果で、熟すと3つに分かれ自力で種子をはじき飛ばします。花は直径2cmあり、花弁は長さ15~18mm、距は太くて長さ6~8mmあります。開花期を終えると閉鎖花を付け、こちらは自家受粉します。

積雪が多い地域に分布しており、日本海側の山地で見かけることがあり、湿り気のある明るい林床に生育しています。

基本情報

和名:漢字
大立坪菫
学名
Viola kusanoana Makino
分類:目
スミレ目 Violales
分類:科
スミレ科 Violaceae
分類:属
スミレ属 Viola
分類:種
オオタチツボスミレ V. kusanoana
花期
4~6月
分布
北海道~九州
分布地
白神山地
その他

詳細情報

オオタチツボスミレ
オオタチツボスミレ

葉の縁には波状の鋸歯があります。托葉は披針形で、くしの歯状に浅裂します。

オオタチツボスミレ

側弁の基部は無毛になります。自然交雑種としてはタチツボスミレと交雑したムラカミタチツボスミレやナガハシスミレと交雑したイワフネタチツボスミレが知られています。

オオタチツボスミレ
萼片は披針形です。
オオタチツボスミレ
白くて太い距が目立ちます。
オオタチツボスミレ
オオタチツボスミレ