サンリンソウ

サンリンソウとは、1本の茎から3輪の花を付けることが名前の由来になっている多年草で、白い花を咲かせます。実際は花を1~4個付け、一斉に開花せず、時間をずらして咲きます。3枚の茎葉には短い葉柄が存在し、見た目が似ているニリンソウは葉柄がないのが見分ける違いです。葉柄があるイチリンソウと比べて茎葉の切れ込みが細かくありません。

花は花弁が存在せず、花弁状の白い萼片が5枚あります。花の中心には雌しべが沢山あり、その周囲を無数の雄しべが取り囲んでいます。花茎と葉柄の基部には2枚の小さな苞があります。

亜高山の林床や湿原、渓流沿いに生えています。根茎は太く短く、匍匐枝を出して群生しやすいですが生育地は限られます。

基本情報

和名:漢字
三輪草
学名
Anemone stolonifera Maxim.
分類:目
キンポウゲ目 Ranunculales
分類:科
キンポウゲ科 Ranunculaceae
分類:属
イチリンソウ属 Anemone
分類:種
サンリンソウ A. stolonifera
花期
5~7月
分布
北海道~中部
分布地
入笠山, 北岳, 大野平湿原
その他

詳細情報

サンリンソウ

痩果は卵形をしており、細毛があります。

サンリンソウの花
サンリンソウ
サンリンソウ
5月下旬

ニリンソウと自生地が被ることがあり、開花は若干サンリンソウの方が遅いと言われますが、同じ時期に開花しています。

サンリンソウの葉
3枚の茎葉と2枚の苞と1つの蕾
サンリンソウの開花直前の花
開花直前の花

葉にはニリンソウと異なり、白い斑は存在しません。茎葉は花の直下に付く葉で、掌状に3深裂します。地面近くに付く根出葉と言い、3出複葉し、その側小葉はさらに2深裂します。

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イチリンソウ
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