サンショウバラとは、葉がサンショウに似ており、バラの花を咲かせることが名前の由来になっている夏緑性小高木です。箱根や丹沢を含む富士山付近にのみに自生しており日本固有種です。箱根町の花に制定されており、別名ハコネバラとも呼ばれます。花は淡紅色の5弁花で1日から2日で落花します。木の高さは6m程、幹の太さは10cm以上になります。
樹皮は淡褐色をしており、古くなると剥がれます。枝は稲妻形に曲がり、枝や萼筒、花柄に棘があります。葉は奇数羽状複葉で、9~19個の小葉からなります。小葉は狭い長楕円形で先端は尖り、縁には細かい鋸歯があり、葉下面の脈上と葉軸に軟毛があります。花は単生し小花柄は短いです。
箱根や西丹沢にある神奈川県の県境など、ブナ帯を中心とする山地で主に生育しています。
和名:漢字
山椒薔薇
学名
Rosa hirtula
分類:目
バラ目 Rosales
分類:科
バラ科 Rosaceae
分類:属
バラ属 Rosa
分類:種
サンショウバラ R. hirtula
花期
5~6月
赤リスト
環境省カテゴリ:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
山梨県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
静岡県:準絶滅危惧種(NT)
山梨県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
静岡県:準絶滅危惧種(NT)
分布
富士,箱根, 丹沢
分布地
不老山, 三国山, 鉄砲木ノ頭, 三ッ峠山, 箱根湿生花園
その他
花の径は5~6cmで、朝に開花すると夕方には散ってしまいます。バラの仲間では世界一大きい幹になると言われています。
丹沢にある不老山の山頂に自生するサンショウバラです。冬芽は赤みがある卵形で、3~4枚の芽鱗に包まれています。
6月12日(三ッ峠山)
6月7日(不老山)
富士箱根トレイルコースには、「サンショウバラの丘」と「不老山」があります。どちらもサンショウバラが生育しており、見頃が異なります。5月下旬から6月上旬に訪れれば、どちらかが見頃になります。
6月2日(不老山)
湯船山の周辺
サンショウバラの丘