シブツアサツキとは、尾瀬の至仏山の蛇紋岩地に多く生えていることが名前の由来になっている多年草で、その場所に適応した蛇紋岩変形植物です。基本種のシロウマアサツキは白馬岳に多く自生していることが名前の由来になっており、葉の幅がより広いですが、シブツアサツキを変種とせず同種であるとされています。
花は淡紫色をしており散形花序です。葉は細い円筒形をしています。野菜のネギと同様に臭いがあり、茎や葉は中空になっています。
シブツアサツキの葉は幅1.5~3mmあります。花序の径は2.5cm、草丈は30~40cmです。シロウマアサツキの葉は幅4~5mmあります。花序の径は3cm、草丈は20~60cmです。
和名:漢字
至仏浅葱, 白馬浅葱
学名
Allium schoenoprasum var. sibutsuense
分類:目
キジカクシ目 Asparagales
分類:科
ヒガンバナ科 Amaryllidaceae
分類:属
ネギ属 Allium
分類:種
シブツアサツキ A. schoenoprasum var. sibutsuense
花期
7~8月
赤リスト
環境省カテゴリ:なし or 準絶滅危惧種(NT)
群馬県:準絶滅危惧種(NT)
長野県:絶滅危惧ⅠB類(EN)
群馬県:準絶滅危惧種(NT)
長野県:絶滅危惧ⅠB類(EN)
分布
北海道~中部地方
分布地
至仏山, 谷川岳, 八方尾根, 白馬岳
その他
花
至仏山(7月22日)
花披片と雄しべはほぼ同じ長さです。蛇紋岩地と言う生育しにくい場所で生えているため、シロウマアサツキよりも小型化しています。もしシロウマアサツキと同じ条件で育ったら差異はなくなると推測されます。それ故に、互いは同じ種と言う考えです。
至仏山への登山道沿いに生育しており、尾瀬の湿原や燧ケ岳の景色が見える場所でシブツアサツキを見かけることができます。
白馬岳(8月28日)