シロバナコアツモリソウ

シロバナコアツモリソウとは、コアツモリソウの白花で、袋状の唇弁や側花弁に暗紅紫色の色素や条斑が全く存在しません。条斑はないけれど暗紅紫色の色素が存在する場合はシナノコアツモリソウと呼ばれる品種になります。

花の色や模様の有無以外はコアツモリソウと違いはありません。草丈は10~20cmあり、葉は2枚が対生し、表面に光沢があります。花は約1cm程で、葉の下に垂れ下がる花茎の先端に花柄子房があり、その先に花が1個付きます。背萼片は卵状披針形、2枚の側萼片が合着した合萼片は楕円状披針形、側花弁は狭披針形です。果期になると風で種子を飛ばすために花茎は直立します。

山野の林床に生える多年草で、ヒノキ林やスギ林などで見かけます。

基本情報

和名:漢字
白花小敦盛草
学名
Cypripedium debile Rchb.f.
分類:目
キジカクシ目 Asparagales
分類:科
ラン科 Orchidaceae
分類:属
アツモリソウ属 Cypripedium
分類:種
シロバナコアツモリソウ C. debile
花期
5~6月
赤リスト
環境省カテゴリ:不詳
分布
不詳
分布地
不詳
その他

詳細情報

シロバナコアツモリソウ

唇弁は薄緑色ですが、他のコアツモリソウと同様に花の臀部が部分的に緑色になっています。

シロバナコアツモリソウの花
シロバナコアツモリソウの群生地

唇弁の両側にある側花弁は、先端が強い緑色になります。葯に挟まれた仮雄しべと同様の色で、唇弁とは色が異なります。

シロバナコアツモリソウ
シロバナコアツモリソウ

花が咲いていないと、コアツモリソウなのか、シナノコアツモリソウなのか、白花コアツモリソウなのか区別ができません。コアツモリソウの突然変異として白花が数個体混ざっているのではなく、ある程度の個体数がまとまった場所に存在しています。

シロバナコアツモリソウ

花は垂れ下がって葉の下に隠れますが、葉の上に横たわっていることもあります。