アキノギンリョウソウ

アキノギンリョウソウとは、ギンリョウソウに似た姿の腐生植物でギンリョウソウモドキとも呼ばれます。また秋に土から顔を出して開花することが名前の由来になっています。柱頭が紫色で果実は液果であるギンリョウソウに対して、アキノギンリョウソウの柱頭は黄褐色で果実は蒴果であることが違いです。それらが見分け方になっています。アキノギンリョウソウは秋にしか姿を見せませんが、ギンリョウソウは春と夏だけでなく、秋にも咲くことがあり、開花時期が被ることがあります。

草丈は10~30cmあります。花には花弁と萼片3~5個存在し、下を向いて咲きますが、咲き終えると頂上を向きます。長さ1.5cm程の蒴果は乾燥するとかぼちゃの内側の色になります。種子散布するために5裂すると、ジャック・オー・ランタンを連想させる見た目になります。

ギンリョウソウと比べて個体数や生息地は少ないため、見かける頻度は少ないです。やや暗い林床地に生息していることが多いです。

基本情報

和名:漢字
秋銀竜草, 銀竜草擬
学名
Monotropa uniflora
分類:目
ツツジ目 Ericales
分類:科
ツツジ科 Ericaceae
分類:属
シャクジョウソウ属 Monotropa
分類:種
アキノギンリョウソウ M. uniflora
花期
9~10月
赤リスト
環境省カテゴリ:記載なし
東京都:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
分布
北海道, 本州, 四国, 九州
分布地
丹沢, 高尾山, 天城山, 日光植物園, 草津森の癒し歩道
その他

詳細情報

同じ腐生植物のシャクジョウソウと間違えられることがありますが、シャクジョウソウは総状花序で淡黄褐色なのに対し、アキノギンリョウソウは単頂花序で白色です。
8月25日
9月11日
ギンリョウソウモドキ
9月23日
開花を終えて上を向いたアキノギンリョウソウ
10月25日
ギンリョウソウモドキの果実
開花を終えて、上を向いた姿
受粉するとうつむいていた花が頭上を向き、次第に乾燥していく中で、黒く茶色く変色していきます。
アキノギンリョウソウ
11月26日