ヤクシマヒメアリドオシランとは、屋久島で発見されて、葉がヒメアリドオシの葉に似ているランであることが名前の由来になっている草丈5~10cmの多年草です。花は白い唇弁が先端で2裂しており三角状です。姿がとても似ているハクウンランの唇弁は三角状ではなく横一直線であることが大きな違いになります。
背萼片や側萼片には毛が生えており、色は基本的に淡いピンク色しており、そこに緑色が混ざることがあります。花茎はピンク色の個体と緑色の個体がいます。花は1つの花茎に~4個咲かせる総状花序です。3~5枚の葉は互生し、それぞれ長さが1~2cmです。葉の表面には模様はありません。
日が当たらない湿った林床に自生しており、腐葉土や苔むした場所で見かけます。
和名:漢字
屋久島姫蟻通蘭
学名
Kuhlhasseltia yakushimensis (Yamam.) Ormerod
分類:目
キジカクシ目 Asparagales
分類:科
ラン科 Orchidaceae
分類:属
ハクウンラン属 Kuhlhasseltia
分類:種
ヤクシマヒメアリドオシラン K. yakushimense
花期
5~9月
赤リスト
環境省カテゴリ:準絶滅危惧(NT)
長野県:絶滅危惧IB類(EN)
鹿児島県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
長野県:絶滅危惧IB類(EN)
鹿児島県:絶滅危惧Ⅱ類(VU)
分布
本州(中部・近畿), 四国, 九州, 沖縄
分布地
屋久島, 徳之島
その他
茎が黄緑色の個体です。
白い唇弁はハートの形をしています。
唇弁爪部の両脇には尖った突起が存在しています。その更に基部を側花弁が囲んでいますが、目立ちません。2枚の背萼片は外側に向かってカーブしています。
茎がピンク色の個体です。分布域がとても広いため、自生地によって開花時期が大きく異なります。台湾やフィリピンなどの海外でも生息しています。ハクウンランと生息環境が同じです。
細長い緑色の部分は節から出る根茎です。
葉は厚みがあります。
葉は赤く変色することがあります。
唇弁の基部には距があります。
1つの花茎に花が3個
個体が密集する群生地
背萼片や側萼片、側花弁、花茎が緑色のヤクシマヒメアリドオシランです。包葉がピンク色であるのが特徴です。唇弁の形と包葉の色以外はハクウンランとそっくりです。