ヨウラクラン

ヨウラクランとは、直径1㎜未満の花を無数に咲かせる多年草の着生植物です。日本に自生するラン科植物の中で、花の小ささでは上位に入るほど、肉眼で花の構造は確認できません。花の色は赤橙色が一般的ですが、赤褐色や黄緑色、緑色など多様です。唇弁は3裂しますが、オオバヨウラクランのように3裂することもあります。

葉は「入」の字のように、重なり合うように下向きに互生しています。平たい多肉質で、長さ2~3cmあります。葉の中央から下に垂れ下がるように花茎が1本伸びます。環状に花が付き、それが10数段以上になります。

葉の幅が2~5mmのヨウラクランに対し、オオバヨウラクランの葉幅は5~8mmであり、後者の花期は7~8月です。

基本情報

和名:漢字
瓔珞蘭
学名
Oberonia japonica
分類:目
キジカクシ目 Asparagales
分類:科
ラン科 Orchidaceae
分類:属
ヨウラクラン属 Oberonia
分類:種
ヨウラクラン O. japonica
花期
4~6月
赤リスト
環境省カテゴリ:指定なし
東京都:絶滅危惧IB類(EN)
神奈川県:絶滅危惧II類(VU)
分布
本州(宮城県以南), 四国, 九州, 沖縄県
分布地
高尾山, 屋久島, 神津島
その他

詳細情報

ヨウラクランの花
5月7日の蕾
5月26日の開花
ヨウラクランの拡大した花の構造
木や岩に着生しており、民家や里山では梅の木に着生していることがある。
頭上高く着生する個体
木と同化し目立たない個体