ムラサキムヨウラン
ムラサキムヨウランとは、紫色をしたムヨウランで、ムヨウランが黄褐色であるのに対し、全体が紫色をしています。紫色を帯びたムヨウラン属として、他にアワムヨウランやクロムヨウランなどがありますが、色合いが全く異なります。黄褐色のムヨウラン自体が、紫色を帯びやすく個体差が出やすい特徴があります。
毛状の突起がある淡い黄褐色の舌弁は、ムヨウランと同じ色であり、他の紫色をしたムヨウラン属とは異なっています。
光合成をしない腐生植物のため葉はなく、葉が無い蘭であることが名前の由来になっています。光合成によって有機物を合成できない代わりに、ベニタケ属やチチタケ属の菌に寄生して有機物を奪う多年草です。高さは約40cmほどになり、総状花序で花茎に花を10個ほどつけます。

基本情報

和名:漢字
紫無葉蘭
学名
Lecanorchis japonica
分類:目
キジカクシ目 Asparagales
分類:科
ラン科 Orchidaceae
分類:属
ムヨウラン属 Lecanorchis
分類:種
ムヨウラン L. japonica
花期
6月
赤リスト
不詳
分布
不詳
分布地
その他
共生菌はベニタケ属やチチタケ属のキノコの菌

詳細情報

中国語では、日本皿柱兰(日本皿柱蘭)と呼ばれています。ムヨウランと姿や生育条件は変わりません。常緑樹林の下に生え、直径2~3cmの花は半開きの状態で開きます。
5枚あるように見える花弁は、全て花弁ではありません。中央の1枚は背萼片で、その外側にある2枚が側花弁、一番外側にある2枚が萼片です。見た目は5枚とも同じに見えます。
ムラサキムヨウランの花
6月5日
ムラサキムヨウランの蕾
ムラサキムヨウランの蕾(5月28日)
ムラサキムヨウラン
花は下から上へ次第に開花します。結実せずに花被と花柄子房の接合部にある副萼から花が落下してしまうことがあります。上部はまだ蕾の状態です。
ムヨウラン
紫色を帯びたムヨウラン
ムラサキムヨウランと開花時期は同じです。