森林限界のような高山帯で良く見かける落葉小低木の高山植物です。花柄は約10cmで小型の植物でありながら、地面を這うように生える樹木になります。
黄色い雄しべが中央に多数集まった、小さな白い花を夏に咲かせます。その後、種子が穂状になったピンク色の果穂を伸ばします。秋になると葉っぱが草紅葉し、花柄の色が黒くなり、最後に果穂の色素が抜けて白くなります。登山シーズンの長い期間、登山者を楽しませてくれます。
群生していることが多く、黒部五郎岳が花の百名山に選ばれた理由の花になっています。
基本情報
分類:種
チングルマ G. pentapetalum
植物

咲き始めの群落(黒部源流)

花(唐松岳)

花から果穂への移り変わり(槍ヶ岳)

草紅葉(大天井岳)
草紅葉が終盤になるとピンク色だった果穂が白髪のような姿に変化します。
ピンク色の果穂が印象的で、他の高山植物の姿とは似つかず目立ちます。高山帯の植物ではないが、オキナグサが同じような果穂の姿になります。

風に揺れる果穂(五竜岳)

笠ヶ岳が見える南岳の稜線

チングルマとヨツバシオガマ

雨に濡れた姿もまた美しい。
尾瀬ヶ原