ダラット駅・チャイマット駅

ダラット高原鉄道はダラット駅とチャイマット駅の2駅を結ぶダラット支線で観光用として列車が走っています。フランス統治時代に作られたダラット駅は左右対称シンメトリーの造りをもった駅で、ベトナムで最も美しい駅と言われました。ダラット支線はかつて80km程先の海岸の街まで延びており、ハノイとホーチミンを結ぶ南北統一鉄道のタップチャム駅と接続していました。しかし線路が破壊されたベトナム戦争後の復旧工事の際、ダラットへの支線は不要不急の路線として廃止されてしまいました。ダラット駅の線路にある蒸気機関車は動きませんが、小さなカフェになっています。チャイマット駅にはチャイマット村があり、複数の寺院が集合したリンフオック寺が有名です。寺院の装飾だけでなく、ムギワラギクの花で作られた巨大な観世音菩薩像や仏像や地獄等の展示物があります。

列車は1日5往復で、片道30分です。ダラット駅を14:13発の列車に乗った場合、帰りはチャイマット駅を15:26発の列車に乗る必要があります。そのため、チャイマット村での滞在時間は長くありません。
実際の復路チャイマット駅の出発時間は時刻表通りでなく、チャイマット駅到着時に車掌から出発時間が伝えられます。

座席のランクは4つあり、ソフトシートは革製の座席でお値段は126,000VNDです。ハードシートは木製の座席です。片道チケットの販売もあります。

座席ランクによって車両が違います。ビップシート車両は手前の座席指定の2人用席がビップシート1で奥の座席指定なしがビップシート2です。

列車は古いため、途中で何度も故障して立ち止まってしまう事もあれば、一度も立ち止まらないで進む事もあります。
車両の連結部分に少しスペースがあり、そこから写真撮影できます。

避暑地として人気のダラットはホーチミンやニャチャンが暑くても、涼しいです。車窓から入ってくる風は心地よいです。景色には特別珍しいものはなく、住宅や農業地帯が目に映るだけです。のどかな景色とゆっくり進む列車の時間が忙しさとは無縁の旅を提供してくれます。

チャイマット駅はダラット駅と比べて小さく特徴はありません。チャイマット村には幾つもの寺院があり、観光地になっています。特に人気があるのはリンフオック寺です。