プラ・プラーン・サーム・ヨート
プラ・プラーン・サーム・ヨートとは、クメール時代の3基の塔堂(プラーン)をもつ寺院で、ロッブリーにあります。プラーン・サームヨートとも呼ばれます。寺院は12世紀末から13世紀のクメール支配によるジャヤーヴァルマン7世の統治時代に築かれたと言われています。
当初はヒンドゥー教の寺院であり、3基の塔はヒンドゥー教の神ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの三神一体を表すものとされています。
ロッブリーは街中にカニクイザルと言われる小型の猿が暮らしており、特にこの寺院には多くの猿が集まる事で有名です。ロッブリーを象徴する遺跡となっています。

基本情報

別称
Prang Sam Yot, พระปรางค์สามยอด, プラーン・サームヨート
住所
Wichayen Road, lopburi, Thailand
アクセス
ロッブリー駅から徒歩7分。
営業時間
8:30~17:00
料金
入場料:50バーツ
観光シーズン
10~2月(乾季かつ冷季)
観光時間
30分
その他
猿に襲われないように注意が必要です。

寺院入口と周辺

寺院入口
寺院周辺で人と共存する小型の猿
プラ・プラーン・サーム・ヨートをはじめとするロッブリーのクメール遺跡に溶け込んでいる猿は、東南アジアに広く生息しているカニクイザルです。市民や観光客による餌付けがされており、個体数が増え続けました。この街に3000匹以上いると言われています。
猿に占拠された建物
地元のテレビでおなじみの光景
地元のテレビでロッブリーが紹介される時、このシャッターが閉まったお店が映し出されます。この店の並びは眼鏡屋や小物屋が入っていた商店街でしたが、猿による物取りで閉店しています。物取りや店の破壊を防ぐために、やむを得ず餌を店の外に撒く店主もいます。
日陰は猿の休憩場所
街中が猿優先道路です。
無免許運転の猿
閉店し廃墟となった建物は猿に住処になっています。タイでは猿は保護の対象になっているため、住民はなす術がありません。その代わり政府は避妊手術によって個体数の統制を図ろうとしています。

3基の塔堂(プラーン)内部

遺跡の中への入口は1か所で、敷地への入場場所の目の前にあります。
中へ入る時は周囲にいる猿に注意して扉の開閉をする必要があります。必ず猿が建物内に入らないように扉をちゃんとしめる必要があります。
外より中の方が涼しいので、扉を閉め忘れると大量の猿が遺跡の中に入り込みます。中に猿が入り込んだ場合、職員が猿を追い出します。
内部の天井には小型のコウモリが住んでいます。
遺跡の中に入りたい猿の群れ
ラテライトと砂岩で造られた3基の塔堂は、内部は通路によって繋がっています。扉の閉め忘れると、猿が侵入してきます。
遺跡内の金網越しから、外にいる多くの猿を観察する事ができますが、指を外に出すと怪我の原因になります。

遺跡の外

瞑想姿勢でいるアユタヤ様式の仏像
3基の塔堂の外に配置されたこの仏像は、ナーラーイが国王であった17世紀後半のアユタヤ王朝時代のものです。この時代、レンガ造りの集会所が追加されており、ラテライトと砂岩で造られた塔堂とは見た目が全く異なっているのが分かります。
ナーラーイ王の時代、首都はアユタヤですが、副首都はこの遺跡があるロッブリーでした。
エサを持ってくると群がります。
エサを持っていなくても背後から襲い掛かってくる事があります。サングラスやビニール袋など、猿にとって興味を引くような物や餌を連想させる物は事前にしまっておく必要があります。野生の猿は、狂犬病などの予防接種をしていません。